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誤解されていた理由

目の前の人の発言を否定することはできないから、その人の言葉に頷いていた。
だから私は、自分の心とは違うことにも「そうなんだぁ」といい、
変だなぁと思うことにも「なるほど」と相づちを打ついい人だった。
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TOEICの試験監督のアルバイトのとき、苦手な男性が、ずっと私に話かけてきた。
職員(おばちゃん)の悪口だった。
面倒だから「はい、はい」と言っているうちに、
私が言ったような雰囲気になってしまった。
私は彼女が楽しくて好きだったのに。
そして、彼女に「りりちゃ〜ん」と大声で声をかけてもらえることも、
立ち話することもなくなってしまった。
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一々「違うよ」と否定ばかりしていたら、面倒くさい女になる。

しかし、それを怠った分は大事な人の気持ちが冷めるという結果になって、自分に返ってくる。

だから、「違うよ」を上手く伝えて、一つ一つ重ねて見えない関係を大切にしていかなきゃいけない。
彼女の存在は、苦しい大学院生活の少ない喜びだった。
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人間の世界はなんて厄介なんだろう。
そう思うけど、少しでも分かってもらえる自分になりたいから、いい人を辞めて、面倒な女になっても自分の意見を言ってみる。
「彼女、陽気でいい人だから、私は好きだよ。」遅ればせながら苦手な男性にはそう伝えた。

誤解されていたのは、私が相槌を打つだけのいい人だったから。

いい人でいること、話をしないこと、それは自分の人生に対するただの怠慢。
いい人も空気読むのもやめて、居心地の良いふんわりした居場所を大事にしていけるようになりたい。

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あやとりりい
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