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6月の短歌
①花の下 そぞろ集まる人間どもに 除けよとばかりに蚊柱が立つ
花が素敵で、ぞろぞろと人間たちが家から出て川べりを歩いています。するといつの間にか、蚊柱が立ってて、もう、蚊の出てくる季節かと、がっかりして花のもとを、撤退する自分の気持ち。
後半が気に入っていました。そして前半を何度も直しました。
ホントは蚊柱に対して、除けよといってる自分の気持ちかもしれない。
蚊柱は人間来たら、血が吸えるのでラッキーとか思ってるかもしれません。
②湯に浸り 禊済ませて 空になる 三十一文字は噛みしめており
最近は、朝歩くときに出会った美しい風景に何か思いつき、散歩中や、湯舟で、その続きを遂行しています。ハッと気が付くと、いつでも三十一文字と共にあり、何かをそのリズムで考えているのです。
散歩中は、犬をひいているわけでもなんでもないのに三十一文字は携えておりとなっていましたが、これも後半が気に入っていて、前半は、散歩している自分だったりいろいろしています。
どのパターンがいいのかを考えていました。
三十一文字を繰り返し、詠んでいることから噛みしめておりがいいのかなと辿り着きましたが、もっといい表現があるかも。
③花を摘む はさみをふるうは イタドリに 屍の中立つ 我はテロリスト
川辺の花を摘みながら歩くという風流な散歩をしている自分ですが、草刈で、右から左から迫るイタドリが死んでさっぱりしていたのに、ちゃんと刈られなかったイタドリが一つ二つと立ちあがってきます。
ハッと気づくと、そんなイタドリを、自分はやっつけてました。
花を摘む人だったはずが、自分は雑草のテロリストだと気が付いた瞬間です。
④雪降れば 人に牙剥く山なれど 緑のトンネル 君とドライブ
雪が降らない間は、自分が住む八戸から、姉のいる弘前に行くのに、八甲田山を山越えします。そのブナの木のトンネルがあまりに美しくて、それをうまく歌に閉じ込められないかな?とチャレンジした一句。
まだ、あの美しさは出ていないと思います。
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⑤晴天に 雨降る不思議 我に見せ 誰がくれたの? 大きな虹を
お天気雨って、大人になっても不思議に思いますよね?
その気持ちを詠みました。あるとき、2~3日続けてお天気雨を見ました。晴天なのに雨が降る、なんでかな?不思議、と思って、もしやと振り返ってみるととても大きな虹が出ていました。
誰かが私にプレゼントしてくれた虹に見えました。
⑥ウグイスに流行りはあるのか フー、フピチュ どの子も同じ調べで啼きピチュ
ウグイスって、ホーホケキョと鳴くような気がしていたんですが、毎朝行く温泉では「フー、フピチュ、ピチュ」と鳴いていて、その鳴き声を聞きながら湯に浸っています。
鳥が「フー、フピチュ」と鳴いているのを、人間が「ホーホケキョ」と聞き取ったものか、それともウグイスによって、多少節が違うのか?
温泉の鶯はみな、同じ鳴き方だなあと思って詠みました。
でも、もしかしたら、私が聞いている「フー、フピチュ」は、全部同じウグイスの声かもしれません。ミスターフー、フピチュ氏一羽だけかもしれないのです。ウグイスの鳴き声を聴いているうちに、自分もフピチュと鳴きまねをしていたという句です。
①~⑥まで、すべてをこの形で先生に送ったわけではなく、先生が採用したのが⑥だったので、他の句は、自分なりに何かが足りなかったのだろうと思って、さらに推敲して直しました。先生に送っていない句もあります。
⑥うぐいすに流行りはあるか フーフピチュ どの子も同じ調べでフピチュ
というふうに直した方がいいのではないか?という先生のアドバイス。
今回はそれを採用して、たしかに、整理されたなと感じています。
ちょっと思ったのは、自分が産みだした句というのは、どれもどこか気に入っていて、自分では、一句に絞れないなと思ったことです。
先生も初心者だからということで、いくつ句を送ってもいいと言われていました。
しかし、7月からは、先生にはこれぞ!という一句を送ることになっているので、構成とか、いろいろ研ぎ澄ませなければならないなと、どきどきしています。自分の作品について客観性を持ちたいです。
自分の詠みたい情景が立ちあがる様に、三十一文字をデザインするってことですよね。
できるようになることを信じて、やっていきます(⋈◍>◡<◍)。✧♡。