砂のベットに眠る魔法の杖

ボクに宿る力はどこにいったのか

彼らは  ボクとは違い

世界はボクを隔離して

彼らのしらない世界は

存在しない

隔離されたボクは

孤独なのか それとも自由なのか

力を使えない魔法使いは

虚しくその杖だけが 彼を本物だと言ってくれた

自分の力を信じれない魔法使いは

彼がなんであるのか誰も証明できず

いつしか忘却の彼方へ忘れ去られた

幻想の栄光が 彼に死の魔法をかけた

じわじわと彼を追い詰め、時にやさしく微笑む女神

女神は彼をやさしくつつみ、また微笑みをくれる

この苦しさから生まれる幻覚はきっといつか人々を魅了するだろう

ボクの力はどんどん砂に吸い込まれて
砂の中に消えてゆく

ボクが完全に消えゆく前に一度だけ
あなたに魔法を魅せてあげたい

そして女神はボクを引き寄せて

あなたの胸に抱かれながら死の淵で微笑み返すだろう

杖だけを持ったボクはこの先 どこへ

わからぬまま

不思議な力に魅せられて

今日も砂のベットで眠りについた


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