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制服を着て、突然走りたくなった!
えっと……正直、最初はちょっとだけ迷ってたんだよね。
クローゼットを開けると、制服がそこにかかってる。まるで無言で見つめてくるみたいに。
指先でそっと襟をなぞると、なんか心臓がドキドキしてきた。
ほんとにいいのかな? 本当に……このまま外に出ちゃっていいの?
だって、外の世界はいつもの外の世界で……
でも私は……私は?
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玄関の前に立って、ドアノブに手をかける。
すーっ……吸って、ふーっ……吐いて。
よし、もう一回。すーっ……ふーっ……。
……って、え?
気づいたら頭の中が変なことでいっぱいになってる。
「もし外に出た瞬間、ジロジロ見られたらどうしよう?」
「え、てかこの靴、長く歩いたら絶対足痛くなるやつじゃん?」
迷う、迷う、さらに迷う。
もう一回靴を脱ごうかなって思った、その瞬間——
カチャッ
ドアが開いた。
……そして、私は一歩を踏み出した。
そして——!!そして!!!
「焦った。」
「やばい、人多い……どうしよう? 見られてる??」
「落ち着け、落ち着け……え? なんか動画でも見る?」
そうして私は——
夜道を制服で歩きながら、めちゃくちゃ真剣に聞き始めたのが——
《朝鮮・金王朝三代の権力争いと恩讐の歴史を一気に解説!》👇
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?????
「えっ、金正日はこうやって党内の派閥を処理してたの? ソ連ともこんな複雑な関係があったんだ……」
「金正恩、若くして軍部の粛清をバッサバッサとやって、国家を完全掌握……やっぱり統治者の才能ってあるんだなぁ……」
「……あれ? なんか、急に怖くなくなった?」
そのまま動画を聞きながら歩いてたら、さっきまでビクビクしてた心臓が、なぜか北朝鮮の政治史によって落ち着かされていた——。
……え? なんで?????
空気が甘い!!風がふわっと袖をなでて、靴が地面を踏みしめる音まで、なんか全部が鮮明に感じる!!
イヤホンから流れる音楽に合わせて、足取りが軽くなる。
スカートの裾もふわふわ揺れる。
なんだろう、この感じ——まるで放課後の帰り道を歩く、日本の女子高生みたい?
ふと、周りを見渡す。ネオンがきらきら光ってて……
あれ?「中国語の看板」、なんかちょっと違和感ある……?
(ぷっ、自分で言ってて笑っちゃった。何このテンションwww)
そして……その時、ふと目に入ったのが、目の前の長〜い遊歩道。
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その瞬間、頭の中に浮かんだのは——
「……ねぇ、ちょっとだけ走ってみない?」
「いやいや、ちょっと待って? 制服で走るの、アリなの?」
「でもさ、スカートがふわってなるの、めっちゃ気持ちよさそうじゃない?」
「いやでも、もし誰かに見られたら……」
「ん?ダメって誰が決めた?」
「もう……考えるのやめた!!!」
——走り出した!!!🏃♀️💨
風が耳をかすめる。
スカートがふわっと舞い上がる。
靴音がBGMに溶け込んで、まるで映画のワンシーンみたいで——
……あれ……?
……やばい、涙が出そう。
「え?私、走ってる……?こんな風に? 制服で……?」
「これが青春……?」
目がじんわり熱くなる。
なんだろう、この気持ち……。
ただのランニングじゃない。
この瞬間、私の中で何かがリンクした。
もう一人の私——別の世界の私。
彼女は私と同じ制服を着て、放課後の街を駆け抜けてる。
友達と笑いながら、駅まで小走りして、夕暮れにスカートが揺れて——
……彼女が私を見て、微笑んだ。
そして、私も微笑んだ。
ただ、ただ、走る。
たとえほんの少しでも、この一瞬だけは、
確かに私は……あの子だった。
「あああああ!!これが、私!!!」
——って、いや待って。
前から人が来る。
えっ、やばい!?
えっ、制服で全力疾走してたの、今ちょっと目立ってた?
一瞬で冷静になって、スッと減速(←誤魔化しのプロ)。
……えーと、リアルの日本JKも、大通りで急に走ったりしないよね?(笑)
まぁ、いいや!
気づけば、もう6kmくらい歩いてるし、足の指ちょっと痛いし、靴も……うん、制服用のローファーで走るもんじゃない(笑)。
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でも、そんなことど、うでもいいくらい、心の中は——
「大・満・足!!!」
もうね、さっきまで玄関でモジモジしてた自分を抱きしめたい。
「早く出なよ!こんなに楽しいのに!!」って、肩を揺さぶって叫びたい(笑)。
だから、今日の結論——
「え?中国語、もう読まない(笑)」
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