こんにちは、さようならの窓
おばあちゃんとおじいちゃんの家の台所の窓は、わたしにとって特別な窓。二人の笑顔が見えるこの窓の近くでは、いつも楽しくって面白おかしなことがいっぱい!
お天気をチェックする お客さんを待つ
お庭を眺める 星を観る
そして何より大切なあいさつの場所。
それが、Hello, goodbyeの窓。
女の子は家に入る前から既に、待っていた大好きな笑顔を窓のところで見つけ、楽しい気持ちになることができるのです。
おばあちゃん=Nanny
おじいちゃん=Poppy
親しみを込めた呼び方
ばあば、じいじ。のような感じかな。
両親が仕事で留守の間、祖父母の家で過ごす女の子の視点から描いた、とっても明るくて朗らかな物語。特別なことはなく、あたたかい日常を切り取ったような絵本です。
絵もまるで子どもが描いたかのようにざっくり。
おひさまのように明るい色が、開くと同時に飛び出してくる。
そしてよく見るときちんと表現がされていることに気づきます。おばあちゃんとおじいちゃん、母親と父親は人種が違う設定。そして主人公の女の子はその事に何も違和感を感じていません。
肌の色、目の色、髪の色は人それぞれ。違いがあっても家族。違いはあっても皆同じ人間。ひとつの地球に暮らす人間。
説明はありませんが、作者からのメッセージを感じます。
当たり前のことを当たり前と思える大人に育ってほしいですね。
『The Hello, Goodbye Window』
Norton Juster文
Chris Raschka絵
2006年コールデコット賞受賞作品
我が家は両親、義理の両親共に遠く、娘にとっては幼い頃から年に1-2度会えるかどうかの特別な存在。
近くにおばあちゃんが住むお友達を羨ましく思ったこともあるそうです。
楽しい絵本で、おばあちゃん達を身近に感じてほしいな。と、この絵本を購入した経緯を思い出しました。