双極性障害の私が司法試験に合格する話(385)どんな気分?
「今どんな気分ですか?」
カウンセリング中、先生から、この言葉をたびたび、本当にたびたび聞かれる。そのたびに、たびにたびに、私は困る。そんなにコロコロ気分変わらんて...。自分の気分を少ない語彙ボックスを探し、合っているかもわからないまま、先生の問いに答える。ゆっくり考えてみたりもするけれど、結局、考えたほどの正確な答えは出ない。ただ、迷いが深くなるばかり。
こんなに自分の気分を考えたことなかった。だから私は戸惑うのだと思う。そしてその気分を言葉にしてこなかった。だから、言葉にする方法がわからない。
毎度、私は、「悪くないです」と答える。それを先生が紐解いてくれる。先生の発してくれた言葉にしっくりくるものがあればそれを選ぶ。でもその先生の言葉たちは、私がほとんど普段使わない言葉ばかりだ。だから、なぜか、本当になぜだか、恥ずかしい。意味がわからないけれど。恥ずかしいなと思いながら、先生の提示してくれた言葉を選び、発する。
自分の恥ずかしさも、それってなんなんだろう。ここに足を突っ込むとさらに長くなりそうなのでまたいつか。
自分の今の気分を、カウンセリング中以外にも、問いかけてみることにした。
よく勉強中、どうしてもどうしても、嫌になって、集中できなくなることがある。ただ、テキストの文字を写すだけのことがどうやってもやれなくなることがある。そういう時間が溜まるとひとつのきっかけとして、鬱になる。今までの私は、そんな気分をさらに責め立てて、無理やり勉強させようとしていた。そりゃ鬱にもなる。
さっき、どうにもそんな気分になって、紙に気分を書き出した。書いても書いてもよくわからない。とりあえず散歩しに出ようとプラプラ歩いて、近くのコーヒースタンドに入った。知り合いやカフェのマスターとお話ししていると、さあ勉強するぞ、という気持ちが戻る。
さっきの気分の正体はなんだったのか。わからずじまいだけれど。そういう気分のことも大事にして、いうことを聞いてあげなきゃなと思った。気分屋の自分を手のひらでコロコロ転がせるようになるには、まだまだ先だろうけれど。
今、どんな気分ですか?
これを言語化して、自分でその気分に名前をつけて、自分に教えてあげられるようになったら、かなり強いかもって思った。
勉強する気分が戻ったので、勉強しまーす。