双極性障害の私が司法試験に合格する話(366)勉強が怖い理由。
勉強中、突然、フラッシュバックすることがよくある。
泣き過ぎて、過呼吸になって、それでも、解放してもらえない、親によるつきっきりの勉強。
「あなたは、泣けばわかるようになる。」と言われた。私はそのエピソードの絵本を作った記憶がある。涙を流せば、できなかったこともできるようになる。だから、これは、魔法の涙だと。
確かにそうだった。泣くまでやれば、大体できなかったことはできるようになった。それがいい記憶としてきざまれているのならいいのかもしれない。
でも。
私は違う。トラウマになっている。息ができない。苦しい。泣きすぎると頭が痛くなる。その怖さがあるから。だから、私は勉強するのが怖くなってる。机に向かうたび、わからないと涙が出そうになったら、これを乗り越えたら、理解できる、わかる、そうは思っても、涙が出そうになると、怖くて、手を止めてしまう。机を離れてしまう。あのフラッシュバックが襲いかかる。単なる記憶。昔の話だ。そうかもしれない。でも、違う。あの時と同じように身体が震えて熱を帯びてくる。頭が痛くなる。
最近ようやく、幼少期のトラウマが原因なのかもしれないと、思うようになった。
もちろん、楽しくフラッシュバックのことなんか全く忘れて、没頭できる時もある。でもそれは、わかる問題を解いている時に限る。苦手な科目、わからない部分に取り組もうとすると必ずフラッシュバックが起こる。
それが連続すると、次は、机に座ることすら、怖くなってしまう。自分ができるはずの問題さえも、怖くなる。ここ1ヶ月、その状態が続き、満足いく勉強が出来ていない。
フラッシュバックが、勉強していない時すら、起こるようになった。夢でも見る。追いかけられる夢。追いかけてくるものをズタズタに刃物で切り裂く夢。
なんなんだろうと思う。
でも、今までそんな、記憶すら忘れていた。なぜか、勉強が嫌い、集中できない、そんな、怠け者人間というのが私の本質であると思い続けてきた。
いまのこのフラッシュバック、もし、うまく、過去の記憶として昇華させられたら、もっと楽にどんどん限界に挑めるんじゃないかと思う。楽しく私が絵を描くように。そんな気分で勉強ができるんじゃないかと思う。勝手にそう信じてる。
だから、怖いけど、この過去の記憶に少し、向き合ってみようかなと思う。今、私の目の前に現れたのには、何かしら意味がある気がして。そんなことしている場合じゃないという受験仲間や先生もいるかもしれないが。私は、受験生である前に、人間だ。苦しんで受かるんじゃなく、楽しんで受かりたい。こんなに楽しい世界なのに苦しむ暇なんてないのだ。
遠回りかもしれないけれど、これが私の一本道。私なりのまっすぐを行こう。