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グリーン席から普通席へ
友達とふたりで、伊豆半島へ旅に出た。
特急踊り子号の中でもオシャレなサフィール踊り子のグリーン車を予約した。
乗り場を把握しておらず、発車ギリギリに車内に飛び込んだ。
息を切らす私達がそこで、肌感覚で感じたのは、グリーン車内に流れる心地よい雰囲気。
割と埋まっていた座席には、にこやかに談笑する老若男女。
窓に斜めに向けられる座席の操作が分からない夫婦のために、周りの座席総出でアレコレ知恵を出す。
そして、皆で窓の景色を眺めながら、楽しいひと時が流れていた。
そんな旅をした事がある。
新幹線を乗り継いで移動した時に、のぞみのグリーン席の後、ひかりの普通席に乗り継いだ事がある。
私は小柄だから、普通席だから狭いという訳ではなかったが、ゆったりと落ち着けるグリーン席の後に座った普通席は、まるで高級リゾートホテルの後に泊まるあばら家のような感じがした。
その時に、ふとサフィール踊り子号のグリーン車を思い出した。
決して普通席が悪いと言いたい訳ではないのだが、なぜこうも座席の質に差があるのだろうかと、以前は感じたことも無かった気持ちに戸惑う。
グリーン車に乗る人たちのあの和やかさは、当たり前に自分自身をゆったりとした上質の空間に置くという、その在り方から出ているのかもしれない。
大切な自分を大切に扱う。
その表れの一端が、グリーン車という手段なのだろう。
余談ですが私は、普通席でも上質で、上質な列車を追求しているJR九州の在り方も好きだったりする。