酒と薬とモブ
「無理は必要な時があるが、無茶はダメだ」
これは私が社会人1年目の時に、当時の上司に言われた言葉である。
私の投稿が数日空いたのは、この「無茶」をしたからに他ならない。
自業自得なのでもう誰のせいとかではないのだが、ここ数日私はかなり怠惰な生活を送っていた。
というより、送らざるを得なかったのである。
鬱が進んでしまい、何もかも嫌になった私はコンビニでお酒をたくさん買って飲みながら歩いて自宅まで帰った。
正直、何本飲んだのかは覚えていないのだが、正気に戻った時にキッチンにあった缶の数は500ml3本だった。
飲酒習慣なし+お酒そんなに強くはないのダブルコンボな私は、成人して自分のお酒の弱さに気づいてからというもの外での飲酒には非常に気を使ってきた。
飲み会で飲んでもせいぜい1~2杯程度で止めていたし、酩酊して帰宅なんてことがないように気をつけて生きている。
そんな私でも時々なにもかもを忘れたくなり、自分のキャパシティを超えて飲酒をし、そこへ睡眠薬をキメてしまうことがある。
そう、今回の自業自得はまさしくこれだ。
飲んだお酒の量は少なくとも500mlが3本で、飲んだ睡眠薬はデエビゴ20ミリ(5ミリが4錠なくなっていた)である。
記憶がはっきりしているのは夜中1時前が最後であり、次に目を覚ますと8:30だった。
8:30はいつもの起床時間で、アラームの有無にかかわらず休日でもこの時間に一度は目が開く。
だいたいはここで一度起きて家事などをやるのだが、ところがどっこい、この日は体が動かない。
指先が鉛のように重くて体を起こすこともできず、スマホも持つことができない。
ちらっと横を見ると、空き缶と薬のパッケージが見えた。
やっぱりこれがだめだったかー、と吞気な感想を抱きつつ、動かないものは動かないのでいろいろと諦めてもう一度目を閉じた。
そして気づかないうちにまた眠りにつき、気づくと夕方だった。
ものすごく頭が痛い。割れんばかり。
これは、これは二日酔いだ!!!
とりあえず水を飲むのだ…と決意を固め、冷蔵庫までのろのろと向かう。
キンキンに冷えた南アルプスの天然水が喉を通過していくこの感覚が最高に気持ちよかった。
ここで回復できれば、よかったのだが、頭は痛いし体はだるいしでなにもする気力がなく、再びベッドに戻り、なぜかYoutubeでお経を流して再び眠りについていたのである。
怠惰な1日だ。
自分のせいで。
ぼんやりとした意識の中で私はなんのために生まれてきたのかを考えていた。
どこかで読んだことがあるのだが、「楽に生きたければ自分がモブであることを認めよう、主人公になれないことを認めよう」みたいな話があった。
私は「モブであることを認めよう」という、この言葉を紡いだ人間は明らかに明るい世界で生きていると思う。
ドラマや漫画の「モブ」って画面に映ってるじゃない。棒人間だろうと紙面に書いてあるし、ブスだろうと画面に映っている。
「モブであることを認めよう」と言っている人は、描かれるところまで到達できない人間のことをどう思っているのだろう。
「モブであることを認めよう」という言葉が妙に軽く感じるのは、「モブ」に対して深く考えられていないことが透けて見えるからなのかもしれない。
今日もなんとなくだるさを引きずっている私です。