
夜中のセミの規則性
22時頃に家路につく
今日の仕事も大変だったが
やりがいのある内容だった
やった感だけではなく
しっかりと結果を出した
ミスターセンクスはしっかりやった
疲れた心と体を
キンキンに冷えたルービーが癒すだろう
アバ郎を駐車場に駐めて
今更差し込みのキーを回し
今更ボタン式のリモコンキーをポチると
玄関に向かって重い足を進める
玄関を開けようとするセンクスの左側で
けたたましい音がして驚く
玄関灯にセミが寄りついたようだ
22時に対峙するセミというものは
恐怖以外の何者でもない
何があったんですかと言いたくなるくらいの
けたたましいジージーON
そして暗闇を縦横無尽に飛び回り
あちらこちらに激突しては地面に落ち
またけたたましい音をたてて飛び回る
あまりにものおそろしさに
玄関に近づくことができない
万物は一定ではない
奴の行動をしっかりと分析し
学習した上で攻略する必要がある
5回ほどの実験の計画によれば
ミスターセンクスが
ドアノブにてを伸ばすことで
セミは激反応し飛び回る
飛行ルートにおいては
まったくその規則性が認められない
まるで狂った砲弾のように飛び回り
激突しては少し静かになるが
すぐさま狂い始める
我々の日々というものは
規則性の中にできている
ある程度先が読めるからこそ
安心して暮らせる一面がある
しかしセミを見て思う
この狂気じみた感覚を忘れていないか
ミスターセンクスよ
予定調和の世界がそんなに楽しいかい?
クソつまらんと思ったセンクスは
悟りの境地に到達し
とうとうセミの存在を意識から消して
何事もなかったかのように玄関に入って行った
迷惑なセミよありがとう!
ミスターセンクスも夏が終わる前に
もう一回ぐらい狂気を見せてみるよ!
みーん!!!