人生において”学ぶ”と”働く”をつなげていくには【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】
4月の英国視察の報告会も企画しているのですが。
(詳細は最後にご案内します)
海外を盲目的に賞賛することはしないけれど、
理念として英国の施策に共感できるかも、と思ったこと。
それは「”学ぶ”と”働く”を包括して考えているっぽい」という点。
今回はこの点について考えてみたいと思います。
まず、視察に行って感じたことは、
そもそも日本の施策についてどれだけ知っているのか、
自分の足元をしっかりみなければ、ということです。
そこで、日本のキャリア教育に関して。
私たちキャリア教育コーディネーターが指針としているのは、
平成23年1月の中央教育審議会答申
「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」
(興味のある方はググってみてくださいね)
主な領域としては初等中等教育(=小中高)で、
ここで、キャリア教育の定義が明確にされており、
職業教育とどう違うかも語られています。
ですが、このキャリア教育の定義を
正しく理解している人は、
おそらく学校関係者のみ、だと思います。
内閣府・厚生労働省などの官公庁をはじめとし、
産業界でも「キャリア教育」について語られることもあるのですが、
職業教育と区別がついていなかったり、
「働くこと」「職業」に限定されていたりと、
同じ言葉がいろいろな意味で使われているのが現状です。
そんなこともあり、
視察の際、教育省(Department for Education)で
「キャリア」をどう定義しているのかを質問したところ、
ここをみたらいいよ、と紹介されたのが、こちら。
2017年に出されたキャリアに関する戦略です。
翻訳ツールの助けを借りながらの、なんとなくの理解ですが、
序文を読むだけでも、
「どんなバックグラウンドの人でも自身の能力の気づけるように」
「どんな年齢であっても」とか「機会を平等に」
という言葉が出てくることに気づきます。
教育省は日本で言うと文部科学省に相当するので、
学校教育の話だけかと思いきや、
キャリアに関する施策に関しては、
「仕事」を切り口にして人生全体を扱っている印象です。
(もちろん労働政策は別の政策があるはずなので
そんなに簡単な話ではないのでしょうが。
この点はまだまだ勉強・情報収集が必要です。)
日本の場合、
私は学校教育と職業・労働が少し遠い印象を持っています。
いま博物館について学んでいることもあって
「生涯学習」「社会教育」にも触れることがあるのですが、
いずれも「学ぶこと」について論じられているものの、
「働くこと」との関わりは薄いように思います。
私が理念として大切にしたいと思うのは、
「学校」と「働く」をつなぐということよりももう少し深く、
キャリア教育は人生そのものを応援するものであって、
その一部として「学ぶ」「働く」をとらえなおしたい。
そんなことができたらいいなと思っています。
そしてこれは学校のハナシではなく、大人の問題。
私たちキャリア教育コーディネーターは、
学校の外にいる存在であり、
多様なバックグラウンドを持った人材が集まっています。
そんな立ち位置だからできること、
訴えられるメッセージがあるんじゃないかなと、
英国視察を経て、そんな可能性を感じていたりもします。
<英国視察オンライン報告会のご案内>
英国のキャリア教育の取り組み事例に触れながら、
キャリア教育コーディネーターとしての次の一歩を考える
3回シリーズの視察報告会。
・Vol.1: 5月21日(火)19:30−21:00
テーマ「キャリア教育の評価指標」
https://peatix.com/event/3938512/view
・Vol.2: 5月28日(火)19:30−21:00
テーマ「コーディネーターの専門性を考える」
https://peatix.com/event/3938517/view
・Vol.3:6月4日(火)19:30−21:00
テーマ:「私が感じたことと次の一歩」
(キャリア教育コーディネーターの雑談会)
https://peatix.com/event/3938931/view
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詳細・お申し込みは下記から
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講座説明会@オンラインもあります。
「キャリア教育の基礎知識」編
・5/26(日)13:30−15:00
・7/6(土)13:30−15:00
「学校の仕組み基礎知識」編
・6/15(土)13:30−15:00
・7/28(日)13:30−15:00