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運動とメンタルヘルスの関係

こんにちは、アバトークです。

みなさん、普段から運動はしていますでしょうか?

寒くなってきたので、普段から運動していた人もその頻度が減ってきている人もいるかもしれません。

わたしもその1人です。。。

さて、気を取り直して、今回の記事のテーマである、「運動とメンタルの関係」について書いていきたいと思います。

メンタルヘルスを健康に保つため運動以外の方法も過去のnoteで紹介しています。併せてご覧ください。


運動とメンタルヘルスの関係

運動がメンタルヘルスに与える影響について、近年多くの研究が行われており、その効果が明らかになってきています。

うつ病と不安障害への効果

運動は、うつ病や不安障害などのメンタルヘルス問題に対して、有効な介入方法であることが示されています。世界保健機関(WHO)やイギリスの国立医療技術評価機構(NICE)のガイドラインでも、うつ病の予防・治療に運動を用いることが推奨されています。

分析の結果によると、一過性の運動と定期的・継続的に行われる運動の両方が、うつ症状の改善効果があることが報告されています。さらに、運動はリラクセーションよりもうつ病のを抑制する効果が高いことも示されています。

不安障害に関しても、運動による症状の軽減効果が確認されています。また、有酸素運動も無酸素運動もどちらも効果があることがわかっていますので、深く考えず、とにかく体を動かした方が心の健康も良好に保てるということにになります。

大学生を対象とした研究

大学生を対象とした研究では、運動習慣がメンタルヘルスに良好な影響を与えることがわかっています。運動習慣のある学生は、運動習慣のない学生に比べて、疲労自覚得点やストレス度が低く、意欲低下や活力低下などの項目においても良好な結果を示しています。

特に、週1〜2日程度の運動を行う学生が、メンタルヘルスの各項目において最も良好な値を示しました。


短時間の運動でも効果あり

アシックスの研究によると、わずか「約15分9秒」の運動でも、精神状態にポジティブな影響を与える可能性があることが分かりました。この結果は、忙しい日常生活の中でも、短時間の運動を取り入れることの重要性を示しています。

運動中断の影響

同研究では、1週間の運動中断により以下の影響が見られました:

  • 自信が20%低下

  • ポジティブさが16%低下

  • エネルギッシュさが23%低下

  • ストレス対処能力が22%低下

これらの結果は、定期的な運動の継続が精神状態の維持に重要であることを示唆しています。

多発性硬化症患者への効果

多発性硬化症(MS)患者を対象とした研究では、運動介入が全体的な幸福感と健康関連QOL(生活の質)を改善することが示されました。具体的には:

  • 全体的な幸福感が改善

  • 主観的幸福感が向上

  • 社会的幸福感が増加

  • 健康関連QOLが向上

これらの結果は、慢性疾患を抱える人々にとっても運動が重要な役割を果たすことを示しています。

運動の効果メカニズム

運動がメンタルヘルスに与える効果のメカニズムについては、以下のような仮説が提唱されています:

  1. 生理学的仮説

    • モノアミン仮説

    • エンドルフィン仮説

    • 体温仮説

  2. 心理学的仮説

    • 気晴らし仮説

    • 自己効力感仮説

    • 統制感仮説

最新の脳科学研究

近年の脳科学研究では、先進的なニューロイメージング技術を用いて、運動が脳機能に与える影響が調査されています

  • PET(ポジトロン断層撮影法)を用いた研究で、運動時の「ランナーズハイ」がオピオイド様物質の脳内放出と関連していることが示唆されました。

  • fNIRS(機能的近赤外線分光法)を用いた研究では、軽運動後に左前頭前野背外側部の血流が増加することが報告されており、これが認知機能の向上につながる可能性があります。

実践的アドバイス

  1. 短時間でも継続的に15分程度の運動でも効果があるため、毎日の生活に取り入れやすい運動を見つけましょう。

  2. 多様な運動を試す:有酸素運動、レジスタンストレーニング、軽運動など、様々な種類の運動を組み合わせることで、総合的な効果が期待できます。

  3. 年齢や健康状態に応じて:高齢者や慢性疾患を持つ人は、自身の状態に合わせた運動を選択することが重要です。

  4. 社会的要素を取り入れる:グループ運動やチームスポーツに参加することで、社会的幸福感の向上も期待できます。

  5. 定期的な運動習慣を維持:運動の中断は短期間でもメンタルヘルスに影響を与えるため、継続的な運動習慣の維持が重要です。

結論

以上の研究結果から、運動はメンタルヘルスの改善に有効であることが明らかです。うつ病や不安障害の症状軽減、ストレスの軽減、レジリエンスの向上など、様々な側面でポジティブな効果をもたらします。

定期的な運動習慣を身につけることで、メンタルヘルスの向上が期待できます。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

これを機に、みなさんも寒さに負けず、運動をこの後始めましょう。

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https://core.ac.uk/download/pdf/234574502.pdf
https://cir.nii.ac.jp/crid/1050845763979189376
https://www.frontiersin.org/journals/public-health/articles/10.3389/fpubh.2023.1074418/full
https://corp.asics.com/jp/press/article/2022-03-31
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38320418/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/64/1/64_54/_pdf