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インリンとアーモンドアイの不定期万冊 第6回 バラージュ・ベーラ『ほんとうの空色』

【Madonna - True Blue】

今回も児童文学。

 インリン「今回はハンガリー出身の作家さんの作品ね」
 アーモンドアイ「はい、ハンガリーの作家バラージュ・ベーラさんの『ほんとうの空色』(岩波少年文庫)です。ハンガリーの人たちの苗字は東アジア圏の多くと同じく、個人名の先に出てきます」
 インリン「主人公の男の子は母親がシングルマザーの洗濯屋さんで、親子揃って苦労人だけど、主人公は家業の手伝いのためにまともに宿題を出来ないから、罰としてさらし者にされているのね」
 アモアイ「ハッキリ言ってかわいそうです。そんな主人公が意地悪な男子クラスメイトから絵の具を借りて絵を描きましたけど、なぜか家にいたネズミが青い絵の具を食べたために、代わりの絵の具を探してみたら、学校の用務員のおじさんから『ほんとうの空色』の絵の具を作る方法を教わりました」
 インリン「そのタイトルの意味が、まさに文字通りとはね…」
 アモアイ「仮に物語の舞台が北欧だったら、問題の絵の具を塗ったところも白夜になるのでしょうね」
 インリン「例えばモンゴルとかアフリカのサバンナとかなら、現代の日本の都市部では見られないような見事な星空になるのかもしれないね」
 アモアイ「その日本の都市部で問題の絵の具を使っても、あまりメリットはありませんね。特に梅雨入りの時期は…」
 インリン「部屋の中が余計にカビそう」
 アモアイ「主人公は問題の絵の具のしずくがついた半ズボンを何年も大切にはいていたのですが、最後はガールフレンドの助言で長ズボンにはき替えるのですね」
 インリン「あの『ドラえもん』だって、ジャイアン以外の主要な小学生男子はたいてい半ズボン姿だよね」
 アモアイ「その辺がジャイアンが他の男子たちに比べて異質なのを示しているのでしょうね」

【BONNIE PINK - A Perfect Sky】



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