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アーモンドアイとリバティアイランドの不定期万冊 第2回 中村うさぎ『愛と資本主義』

 祝・初勝利。

アーモンドアイ「とりあえず、安心しました」

 アーモンドアイ「リバティちゃん、今回の本は何?」
 リバティアイランド「今回の本は、中村うさぎさんのサスペンス小説『愛と資本主義』(角川文庫)です。この小説は、ホストクラブ業界を題材にした内容のものですね」
 アモアイ「ああ、昔のうさぎさんって、買い物依存症やホストクラブなどにハマっていたね」
 リバティ「これはかなり濃厚な内容です。この小説は3部構成ですけど、まず、第一話の主人公の設定からして濃厚過ぎます」
 アモアイ「うーん、かなり盛りだくさんね。具体的にどうなのか言っちゃうとネタバレになってしまうけど、過激ね」
 リバティ「うさぎさんの買い物依存症や美容整形手術やホストクラブ通いなどの浪費は、エッセイやこの小説の糧になりましたけど、一般人が同じ事態になってしまうとシャレにならないですよね」
 アモアイ「明智紫苑さんはテーブル積ん読の消化を地道に続けているけど、村上龍さんの『エクスタシー』三部作はSMがテーマで、こちらはホストがテーマね。夜遊びの習慣がない紫苑さんにとっては他人事だし、紫苑さんも私も関わりたくない世界ね」
 リバティ「私も関わりたくない世界です」
 アモアイ「これらはあくまでも、フィクションだからこそ安全に楽しめる世界観のものなのね。これがノンフィクションのルポルタージュだったら、シャレにならないから楽しめないもんね」
 リバティ「それこそ不謹慎ですね」
 アモアイ「ところで、この『愛と資本主義』という題名は、岡崎京子さんの漫画『Pink』のキャッチコピーに由来するみたいね」
 リバティ「岡崎京子さんは『リバーズ・エッジ』や『ヘルタースケルター』が映画化されていますけど、中村うさぎさんのこの小説『愛と資本主義』は映画化よりもむしろテレビドラマ化してもらいたいです」
 アモアイ「うさぎさんの小説には他に、ズバリ『月9』という題名のものもあったけど、あちらもすごいどんでん返しがあるね」
 リバティ「あちらもかなり強烈な内容の話ですね」
 アモアイ「だけど、今のご時世だと、『月9』のドラマ化は無理だと思う」
 リバティ「そうですね…シャレにならない」

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