インリンとアーモンドアイの不定期万冊 第7回 小谷真理『ファンタジーの冒険』
私は明日、胃カメラ検査を受けますので、しばらく投稿出来ない可能性があります。
インリン「今回はSF・ファンタジー評論家の小谷真理さんの『ファンタジーの冒険』(ちくま新書)という本だね?」
アーモンドアイ「はい。純文学系作品を主な対象にしている文芸評論家の斎藤美奈子さんにとっては対象外のジャンルですね」
インリン「斎藤さん? その人がどうかしたの?」
アモアイ「斎藤さんは『もののけ姫』や『ハリー・ポッター』シリーズをボロクソに非難していましたけど、理解不能な物事に対してわざわざ非難する必要はありません。餅は餅屋で、小谷さんにお任せすべき題材です」
インリン「身も蓋もない…」
アモアイ「それはさておき、斎藤さんはファンタジーというジャンルを軽く見ていらっしゃるようですけど、私が思うに、ファンタジーほど現実世界を反映するジャンルはありません。さらに、フィクションというものこそが現実世界以上に『現実世界』を反映するものでしょう」
インリン「他者は自己を映す鏡みたいなのね?」
アモアイ「結局、フィクションとは現実世界に生きる人間自身が創造するものです。生身の人間ならではの感覚こそがファンタジーを生み出すものなのですね」
インリン「今流行りの異世界ファンタジー小説とは、実は現実世界の世知辛さを反映するものなんだね?」
アモアイ「そうです。さらに、ある人曰く、異世界ファンタジーというジャンルは、昔の仏教思想などで言う『極楽浄土』の現代版だそうです」
インリン「現実世界に絶望したからこそ、異世界に対して救いを求めるのか…。でも、異世界転生する前に、選挙があるたびにちゃんと投票に行った方が良いね。私たちが世の中を良くするためにも、人権や選挙権などがあるのだからね」
アモアイ「そうですね」
【Mariah Carey - Fantasy】
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