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あなたが握りしめているものはなんですか?

人は皆、いろんな思い込みを持っているものですね。
思い込みと聞くと、視野が狭いという印象を受けるかと思いますが…ない人はいないはず。

刷り込み、先入観、レッテル、固定概念、色メガネ、潜在記憶など、さまざまな表現がありますが、
私が学んだ「しあわせなおかあさん塾」では、「前提」という表現を使っています。

前提を変えて子育てをしましょう、と言われているのですが、自分が子どもに対してどんな前提があるか、この動画と合わせて考えていただけたら嬉しいです。


無意識レベルで「子どもはこういうもの」という前提が、事実とは異なっていたり、本来子どもが持つ能力を摘んでいることがあるとしたら…ショックですよね…。

牛乳を注ごうとしている子どもに「こぼさないでよ」という声がけも
高いところに登った子どもに「危ない」「そんなところ行ったら落ちちゃうよ」という声がけも
学校から帰ってきた子どもに「宿題やったの?」という声がけも
私たち、当たり前のように平気で言っちゃってるような…。

本心は気をつけてほしい、怪我なく遊んでほしい、宿題をやってほしいという、親としての「願い」のはずなのに、
○○しないで、とか、○○になっちゃう、という起きてほしくない事柄をイメージして、声がけをしているわけです。
子どもは、願いよりも、親のイメージしている方側をしっかりキャッチするから、
その親の前提(この子はこぼすとか落ちるとか宿題さっさとやらないという起きてほしくない方)を叶えてくれてしまうという悲しいループにはまっているのですね。

私は若い頃から、上手くいかなかった時、最悪の事態を想定しておくタイプの人間でした。
その方が、上手くいかなかった時にがっかりしすぎないし、上手くいったら行ったで、ラッキー!嬉しい!と、喜びが大きくなると思っていました。
ビジネスの場面や、受験のようなここ一番!いざ本番!という場面には、プランBを準備しておいたりする対策は大切だし必要と思う(本命に敗れてもプランBのほうが結果オーライのことだってあるのが人生)。
しかし常にうまくいかない想定をして、きっと悪いことが起きるんじゃないかと思いながら生きてきたのって、損をしていたなぁと思います。

うまくいくかも、楽しくなるに違いない、ワクワクする方にアンテナを向けていけば、きっとうまくいく道に乗りやすかっただろうに…。

大きな決断の中で結婚に関しては、色々な困難がありながらもしあわせになるしかないという根拠のない自信を持って決めました。
ありがたいことに実際にそうなっている。
この感覚を全てに当てはめていけばいいだけだったのかー!!!

そんなことも、おかあさん塾で学びながら、一緒に学んだ仲間達とのやり取りの中で気づいたことの一つでもありました。

なぜかしら子どもに対しては、できない、危ない、やらない、言うこと聞かない、と、
潜在的に「私の思い通りにならない」と思っていました。

思い通りにならなくて当たり前なんですよ、一人の人なんだから。
私とは違う他人なんだから。
子どもは私の操り人形ではないのだから。

頭では分かっているのに、しかしどこか子どもに対して自分以下の存在と見下していて、支配しても許される存在だと思って、尊重とか信頼とかがまるっと抜けていたことをここに自白します。

悲しいけれど、そんな風に育てられてきている私たちは、子どもに対する前提、無意識の部分に固く固く刷り込まれた思い込みの部分があって、
くっきりと自分の子どもに対して出ていたんですね。

子どもに対する前提を変えていくことが、私たち親の言葉を変え、行動を変え、私たちから始まる100年続くしあわせに繋がる。
子どもは今この瞬間、すでに完璧なのだという前提を持って子どもを見ると、全てがひっくり返っていくのです。

子どもの「やりたい」を尊重して
できないという「経験」も、いつかはできると信じて見守って、そこに生まれる喜怒哀楽や工夫をたくさん味わって育ててあげたい。
そんな経験を積んでいる子は強く、自信がある。
2歳の自立の芽生えの時期(通称イヤイヤ期)からそうやって見守られて育った子は、最強ですよ〜。

これを読んでくださっている方の中には、今までたくさんの「やりたい」をどうせあなたには無理、できっこない、やったって途中でやめちゃうんだから最初からやらないでおきなよ、なんでできないの?などなど…子どもを遮ってきてしまってはいないでしょうか?
そして今、もうどーしょーもない、ゲームばっかり、勉強しない片付けしない手伝いしないやる気ない優しくない、ないないないのオンパレードのように見えるお子さんもいらっしゃるかもしれません。

他人様(ここでは我が子)のことは、いかようにも見ようと思えば見られるし、
いちゃもんだっていくらでもつけられます。

ほめるとこもできるとこもなんもないわーと思っちゃう気持ちも、痛いほど分かります。
分かります、分かります(T_T)

ただ、そこで前提を変えてみる。
ご飯を食べる、健康、お風呂に入る、歯磨きする、外に出られる、夢中になるものがある、反抗してくることも、ちゃんと心が成長している証拠です。
できないことではなく、できていることに目を向けてみる。

それはお子さんに対してだけではなく、自分に対しても、です。
洗濯した、干した、お米洗った、お風呂沸かした、習い事の送迎した、クイックルした、買い物行った、トイレットペーパーなくなっていたら交換した、シャンプー無くなりそうだから新しく買ってきた。
当たり前じゃないですよ。たくさん、自分のことにも、できてないことじゃなくて、やってること、山ほどあるんだから。

できていることに目を向けて、一つ一つを認めていくと、いつのまにか、できなさや自分へのダメ出しが減っていきます。
それはそれは、穏やかですよ。

動画の中で、子どものうちに(安心安全に)失敗をさせてあげましょう、というお話もあります。

できないこと、世の中一般で言われる「失敗」「ミス」も、それは大切な経験ととらえる。失敗=ダメと、これも私たちは無意識のうちに固く握りしめている価値観の一つかもしれません。
しかし失敗して、間違えて、そこからどのようにうまくやるか工夫したり軌道修正する「経験」を出来ることは、人としての深み、思いやりにも繋がる大切なことだと思うのです。
失敗は怖いと感じてしまいがちですが、そんな時にこそ、おかあさん自身が自分に「大丈夫、大丈夫」と声をかけて、自分を信じて、子どもを信じていきたいですね。

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