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『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』のせいで、『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』が頭から離れない

『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』が『花束みたいな恋をした』をいじり倒していた。
その『花束みたいな恋をした』の中で、エドワード・ヤン監督『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』の話しをしていたので、うっかり『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』をアマプラでレンタル視聴した。前は何で観たんだろう? 多分、大学のとき友人宅で観たんだと思う。

しかし長い長い。その時間、なんと236分。4時間だ、4時間。でもまあ、5時間映画なんて当たり前にあるから、大丈夫。
でも、途中、ダレる。ダイムバック・ダレル。パンテラ。何だそりゃ。

が!

頭から離れない。
小四(シャオスー)と小明(シャオミン)が頭から離れない。
男たちの理想が削られて、現実を突きつけられてゆく様。女たちがひたすら現実を生きて、理想を突き放してゆく様。
そして、少年の、許されない恋の結末。

日本統治時代に台湾に渡った外省人と、共産党に負けて台湾に逃げて来た外省人。外省人のいつかメインランドチャイナに帰れるという希望と、もう帰れないという諦め。圧政を敷く政府に対して、従わないぞという態度と、従わざるを得ない現実。
大人たちの雰囲気を敏感に感じ取って、ときに荒れ、ときに享楽的になる少年少女。
何なんだろう? ぜんっぜん頭から離れない。うっかりGoogleマップで『建国中学』と『牯嶺街』を調べてしまった。
あー、ここ小四が小明を刺してしまった場所だ。ツラい。

それにしても、小四の兄・老二(ラオアー)と、滑頭(ホアトウ)の区別がつきづらい。
そして小公園っていう可愛いギャング団の名前、何とかしてほしい。めちゃくちゃギャングしてるんだけど、可愛すぎる名前。

ああ、頭から離れない。あの世界から抜け出せない。

あ、テレビ東京でドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』が始まる。


王ケイ

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