[今日の薬膳茶] 棗(なつめ)は女性の味方
新スタートが盛りだくさんの春。
キラキラと花が咲き溢れ、すっかり風景は様変わりしましたね。
私は桜や春の花を愛でながらも「あれやっておこう」「これやらなきゃ」「あ〜息子よ、ちょっと待って!」な忙しない日々。頭がグルグルと色んなタスクでいっぱいになってしまってました。
そう、春の陽気の影響で五臓「肝」の気が高ぶり続けていまして、ゆったりと過ごすなんてできない日々。それと更年期の影響も重なり、眠れない日が出てきてしまいました….
春の養生の成果はなかなか出ず、落ち込みとAUREA.の事業プランの不安でメンタルダウンしたある日、いつものお茶を棗オンリーで作ってみました。
なつめを1日に3個食べるとどうなる?
幼少の頃に小児ぜんそくで苦しんだ私は、上野の韓国人の漢方医にかかりました。漢方の「か」の字も知らない小学生の私は、その時にオーダーメイド処方された生薬たちの中にあったなつめを知ります。
韓国では先祖を祀る祭祀や結婚式などには欠かせないなつめ。
粉末スティック状のお茶や大袋のドライなつめはスーパーに並んでいて、非常に身近です。
祭祀では、なつめを綺麗に円形に重ねて積み上げタワーのような配膳が登場します。ペベクと言われる韓国伝統結婚式では、新郎の両親が投げるなつめを新郎新婦が大きな布でキャッチする儀式もあります。ここでいうなつめは2人の子宝の数をいい、多ければ多いほど良きということでした。
韓国では儀式や日常、そして漢方薬など非常に身近な生薬のなつめ。
中国でも同様で、昔のことわざに「1日に3個食べると若返る」と言われています。栄養価の高さが健康にも美容にも効果あり、という昔からの実証なんでしょう。
私のなつめ茶(レシピ)
AUREA.薬膳茶のなつめは少なめですが、贅沢に10個、20個を使ってお茶を作ると鮮やかな赤いお茶は甘い香りと味で溢れかえります。
ほっこりできるビジュアルで、フラフラな身体と心を癒せます!
この日、午後になつめ茶を1杯、夕方と夜眠る前に各1杯ずつ飲みました。眠ることにフォーカスしたこともありますが、寝付きがよく朝までぐっすり眠れました!朝起きた時は眠れたことがこんなに嬉しいことなんだ、と思ったくらいです。
考案のお手伝いをした友人のカウンセリング用オリジナル薬膳茶にも、もちろんなつめ(チップ)を入れています!
なつめの薬膳的効能は?
なつめはエネルギー(気)と血を補う作用があり、貧血でフラフラ、頭使いすぎでフラフラな時はもちろん、不安で気持ちが落ち着かない、心配事が多いと言った精神安定作用、胃腸が弱く疲れやすい時にもおすすめのエネルギー補給作用があります。
女性だと毎月の月経時や妊娠・出産時、授乳時など、大量の血液を消耗する時期があるため、特に女性にはおすすめなんです!
なつめの食べ過ぎNGな場合も
エネルギーや血を補充、胃腸の元気を補充、精神安定チャージなど「補う」作用が豊かななつめ。五味の「甘味」の代表的な作用ですが、補うことで逆効果になる場合もあります。
・熱がこもっているタイプ(ほてりや身体の乾燥感が強い時)
・暴飲暴食などいつも以上にたくさん食べている時(消化がうまくできず滞っている状態)
やり過ぎてもいけないのが薬膳であるように、自分の今の状態をしっかりチェックしてみてくださいね。
栄養価の高いなつめ。
なかなか難しいことだけど、毎日1個でも摂っていきたいものですね。