『けんたのわすれんぼう』と童話集『雲の上のピクニック』
西野圭果さん・作 『けんたのわすれんぼう』、童話集『雲の上のピクニック』のこと
皆様ご存知の優しすぎる童話作家、西野圭果さんの童話について、ぐーたら絵描きが今更ながら書いてみる。
もう既に読まれている方が、大多数であるにも関わらず、堂々と遅ればせながらペンを執るのである……いや、正確にはペンではないが。
圭果氏がkindle版を出版して、1年になろうとしている。
あの優しい物語たちが、作品集としてまとまって読めるようになったときには、わくわくが止まらなかった。
即購入。
創作活動に追われていた昨年、ほっと休まるこの童話にどれだけ救われたことか。
その後、待望のペーパーバックが出版されて、尚うれしかったものだ。
子どもにも大人にもたくさんの人達に読んでもらいたいと思うと同時に、特に読み聴かせ本として、最高のお話のつまった本だと思う。
圭果氏の童話に感じる五感と第六感
なんと色鮮やかな童話なのだろう。
どの作品をとっても、手を伸ばすと届きそうなところに、子どもの頃に見えていた、あの色彩と空間が蘇る。
無邪気で元気な子供たち。圭果氏が、ありったけの愛情を注いで子育てされていたことは言わずもがな、読めばわかる。
これらの童話は五感を優しく緩やかに刺激し、さらには第六感を喚起させる。
鮮やかな色がはっきりと目の前に出現して、まずはその世界に入り込んだことを確認する。
どこからかいい匂いがして、温かいスープや試行錯誤の七色のプリンがほっぺと心をとろとろにする。
これらの癒しと元気の源は、読者にも届けられる。
子どもや動物たちは、敏感に風の音や木漏れ日や星の弾ける音を聴いたり、コンパスや傘など、ありとあらゆるものの言葉を聴くことができる。
寝転がって読み進めれば、雲の感触を味わって、思わずふわふわを掴もうと指が動いてしまう。
そして、大好きな優しいおばあちゃんと会うことができて、背中をそっと押してもらえる。
全てが夢だけど夢じゃない世界。
子供の頃の世界そのもの。
思いやりの気持ちが溢れて止まないこの童話たち。
だから、だから、たくさんの子どもたちに読み聴かせてほしいと心から願うし、文字の読める子は自ら、かつて子どもだった私たち大人も、何度でも読んで欲しいと思ったのでした。
少し前に、圭果氏より貴重な「けんたのわすれんぼう」ノトコレ版を頂戴致しました。
全てのシーンがアニメーションのように動いて、けんたが落ちていく時は自分も一緒に落ちていくかのような臨場感がありました。
素晴らしいなんて月並みな言葉、お恥ずかしいけれど、本当に素晴らしい。
圭果さん、童話を描いてくれてありがとう。
西野圭果さん作 『けんたはわすれんぼう』
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ラフにけんたの世界を描いてみました笑
わーい、夢の空を落ちてくぞ〜!
わすれもののともだちといっしょ
楽しい〜!!
圭果ねえさま、これからもいっぱい素敵な童話を生み出して下さい♡
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