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”アメリカ食サイト「Eater」推薦本”からみる、これからの料理本

アメリカの食トレンド情報サイト「Eater」が、2021年春のおすすめ料理本を17冊を紹介していて、その内容の一部をFoodClipで稲垣陽子さんに翻訳していただいた。原文はこちら(Eater / The 17 Best Cookbooks of Spring 2021

FoodClipでは特に気になる3冊を詳しく紹介し、こちらもぜひ読んでいただきたいんだけど、他の料理本タイトルも実に面白い。


▼紹介されている17冊はこちら。

1:BRESS 'N' NYAM:農家の6代目、ガラギーチーレシピ
2:クックリアルハワイ
3:スマック:シリアからのレシピとストーリー

4:ライス:アメリカ南部の食シリーズ
5:シンプリージュリア:ヘルシーコンフォートフードの簡単110レシピ
6:私の上海:水辺の街からのレシピとストーリー
7:チャイナタウンのジウ氏:アメリカの中華街の生まれた町からのレシピとストーリー
8:ロドニースコットのバーベキューの世界:毎日がご機嫌な日
9:オアハカの食:メキシコの食の都からのレシピとストーリー
10:マックスのピクニックブック
11:アジアへ愛を込めて:毎日のアジア料理レシピとストーリー
12:いつだって冷凍日和:プロのように冷凍する方法と100の作り置きレシピ
13:アラベスクテーブル:アラブのモダンレシピ
14:穀類の起源:新しい穀類のためのレシピ
15:作る、食べる、くり返す:材料、レシピそしてそのストーリー
16:熟したイチジク:トルコ、ギリシャ、キプロスのレシピとストーリー
17:バベル:中東文化から生み出されたモダンレシピ

🇺🇸 レシピとストーリーがセットの料理本たち

紹介されている料理本タイトルを見ると
3:スマック:シリアからのレシピとストーリー」とか「6:私の上海:水辺の街からのレシピとストーリー」「16:熟したイチジク:トルコ、ギリシャ、キプロスのレシピとストーリー」といった、料理の作り方とストーリーが組み合わされた料理本が多い。これがアメリカの料理本の主流なのか?過去と比べられないので経年の違いはわからないけど、特徴的だなと思う。
作り方のハウツーのではなくて歴史や背景も充実して伝える姿勢が感じられる。

🇺🇸 コロナ禍の背景が感じられる料理本テーマ

アメリカも紹介時期はステイホーム長期化の時期。だからか距離を保つ暮らしでの食シーンとして「10:マックスのピクニックブック」とか、「8:ロドニースコットのバーベキューの世界:毎日がご機嫌な日」がランクインしているのかな。少人数で自然を満喫したり、BBQがより日常化していたのかな?と思うと面白い。

🇺🇸 食課題を踏まえた料理本

「14:穀類の起源:新しい穀類のためのレシピ」は、穀物の歴史をふまえながら次世代の穀物を活用したレシピ本。環境や食まわりでの課題から、実践時のレシピまで思考が落とし込まれているなんて、さすがだな。「12:いつだって冷凍日和:プロのように冷凍する方法と100の作り置きレシピ」も、その類とも言える。冷凍保存スキルは、食品の長期化保存を意味しフードロスを直接的に解決してくれる。

🇺🇸 世界各国の国名がずらっと並ぶ。旅行への恋しさ、故郷への哀愁

そして特徴的なのは、ガラギーチー(西アフリカ出身でとくにサウスカロライナとジョージア州の海岸沿いと群島に住む人々。米、コットン、インディゴなどのプランテーションで奴隷として働かされた人々の子孫で、今でもアフリカの影響が濃い、独特の文化を保っている)アラブ、トルコ、ギリシャ、上海、メキシコ、といった国や地域の料理本であること。
移動制限の中で、旅行できない欲求を目の前の食材と料理本で解決しようとするのはどの国も同じなのかも。アメリカのような多民族国家であれば、旅行に限らず故郷への味への哀愁のほうが強いのかもしれない。


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これはアメリカの料理本ランキングではないから、実態は下記のニュースにあるような料理疲れの中で、簡単系の料理本なのかもしれないけど、

アメリカの料理本のトレンドをみることで、今後日本に上陸してくる食トレンドや料理本の傾向が探れるのもしれません。
なかなか渡航できない今、こうやって情報探っていかないとニュアンスつかめないな〜と改めて。


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