駅ホームにクリニック
最近の駅ナカは便利だ。飲食店、本屋、服飾店、銀行のATM、理髪店やマッサージ店まである。
JR東日本がこれからの駅のあるべき姿を試しているのが
西国分寺駅だ。
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西国分寺駅は、中央本線と武蔵野線が交わる駅である。
2021年2月、中央線下りホームにシェアオフィスが開業した
(ホーム上のシェアオフィスは国内初)。
急ぎの仕事をささっと片付け、すぐに電車に乗り込む。
そんな早技ができるのだ。
だってホームの上にあるのだから。
駅ホームにクリニック?
今度は駅ホーム上にクリニックができる。もちろん国内初。
4月に開業予定。
(写真は同窓のいくこさんからお借りした)
このホーム上のお医者さん、リアルとオンラインが組み合わさっている。
(JR東日本は「ハイブリッドクリニック」と名付けている)
・リアル・・・対面で内科医師の診察が受けられる
・オンライン・・・クリニック内のブースで非対面で皮膚科、耳鼻科などの診察が受けられる予定。待ち時間がないという。
・状況によって建物内にいる内科医師のリアルな診察も受けられる。さらに病状によっては西国分寺駅の周辺クリニックと連携したり、 JR東京総合病院などの基幹病院とも連携する。
オンライン診療の不安を少なくする工夫が見て取れる。
会社に行く前にも診察が受けられる体制が整えられている。
朝8時からやっていて土日も診療してくれるのは便利だ。
駅ホームに薬局?
クリニック反対側の中央線下りホームには薬局がある。
2021年より営業している。
この薬局では処方箋なしで医療用医薬品が買える。
つまり、病院で出される薬がこの薬局で買える。
薬剤師とかならず相談しなくてはいけないし、必要な量だけしか買えない。
薬歴も管理される。
実は、医者で出る薬の半分くらいは、処方箋がなくても購入できる。
(もちろん医師の処方箋でないと購入できない薬もある)
忙しくて受診できない人や、コロナ禍で医者に行きたくない人にぴったりだ。来店予約をしてから訪れるので、待ち時間もそれほど長くない。
便利ではあるが、薬剤師に病状をきちんと説明することが必要だ。
駅の便利さとその先に続く未来を考える
ここまで
西国分寺駅ホームの新しい動きについて書いてきた。
JR東日本では、ゆくゆくは地方の駅にもこのような医院を作るという。
「オンライン診療」と「リアル診療」を組み合わせて
地方での医療格差をなくしていくのが目標だ。
(JR東日本ニュース2022年2月号より)
素朴な疑問もある。
通勤していない人は、Suica で入場するのか。
その場合、どのくらいエキナカにいていいのか、など。
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いずれにしろ、駅はいろいろな人が行き交うところ。
・駅の利便性を高めること、
・社会的問題(医療格差をなくす)を解決に導くこと
・会社の利益を確保すること
のすべてを目指している JR東日本の取り組みを評価したい。
西国分寺駅がこれからどうなっていくか注目している。