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2024年3月・4月|本、漫画、映画などなど記録

 3月4月分もコンテンツ月報行くぜ! 最早月報ではないですが……でも5月はいっぱい読んだり見たりして月報にできたらいいな~。(←4月末にこの記事を完成させられるつもりで書いてた文です)
 このコンテンツ記録記事は去年から続けているもので、どちらかというと読んでない・見てない方も読めるようにネタバレは控えめにしているつもりです。
 一覧は目次からどうぞ!

小説:やがて君になる 佐伯沙弥香について(2)/入間人間

 ずっっっっと積読にしてたのですが読みました。
 「やがて君になる」は最高の恋愛漫画(恋愛感情というものに登場人物たちがどう向き合うかを描いた漫画)なのですが、この小説「佐伯沙弥香について」で扱われる佐伯沙弥香は、主人公カップル(先輩後輩)の先輩の親友であり、先輩に片想いしているキャラクターです。当て馬ポジションというと俗っぽすぎるしキャラクターが真面目すぎるんですが、まあ主人公カップルの片方に恋していたキャラクターのスピンオフというわけです。

 で、3巻まで出ていて、この2巻は高校時代を描く、繋ぎのような役割なのかなという印象でした。だから原作を読み返したい気持ちと続きの3巻を読みたい気持ちはすごい高まった。笑
 最後に漫画を読んだときからだいぶ年月が経っているのもあって、漫画本編で描かれたことの沙弥香視点という形で、そこまで情報が足されないという印象を受けてしまいました。読むタイミングがあんまり良くなかったかも。。。
 これから読む方は漫画を読み返してから読むか、3巻を手元に用意してから読むことをおすすめします……!

エッセイ:しんがりで寝ています/三浦しをん

 三浦しをんさんのエッセイは大好きで、これまでも何冊か読んでいます。読みやすいけど少し堅めの文体で、真顔でめっちゃ話上手い人の話を聞いてるような気持ちになります。ちょっと読み始めようと思ったのに結局一気読みしちゃいました。
 軽い読み物で緩くしかし確実に楽しみたいというときにおすすめです。

小説:少女小説とSF(アンソロジー)

 タイトル通りの、9人の作家さんによるアンソロジー。文体や語り方が懐かしかったし、でも今の年齢になったからこそ強く願ったり胸が痛んだりすることもあって、すごく良い読書だったなあ。

 SFって現実から離れた設定で現実との差分を作りながら、でもこれって現実でもそうだよね、私たちに決して無関係じゃないよね、って非現実のこととして終わらせないのも好きな理由なんだけど、そういう好きが詰まっていた!

 どれも印象深かったけど、好きだったのはキャラクターが好きだった紅玉いづきさんの「とりかえばやのかぐや姫」と、あとは辻村七子さんの「或る恋人達の話」かなあ。
 元々辻村先生のファンでこの本の発売を知ったのですが、「或る恋人達の話」はSFとして描くことで現実を風刺しているのが、心の中で自分が持っていることを言語化してもらえたようで、でも自戒もさせられたようですごく刺さりました。
 コラムで編者の嵯峨景子さんがこの話に対して「○○(ネタバレに尽き伏字)であったふたりの受苦の姿は、私たちがときに甘く、ときに哀しい物語として繋がりを消費することに鋭く警告を発してみせる。」と書いていたの、納得させられる言葉でした。

エッセイ:休むヒント。(アンソロジー)

 文筆家をはじめとした色々な方が「休むヒント」をテーマに書いたエッセイ集。なので休むヒントそのものがこの人数分載ってるわけじゃないけど(休み下手を自覚してる人も多かった笑)、でも新しい書き手の方を多く知れて、軽い読み物として楽しめました。

 買った理由は伊沢拓司さん、角田光代さん、つづ井さんなどなど知ってて好きな人が何名かいたのと、色んな人が書いてれば色んな考えがあるだろうから、休むヒントを知りたくなったときに参考になったり気が楽になったりするかも、と思ったからでした。
 実際、本当にこの本1冊の中で正反対の考えを言ってるひとたちとかもいて、色んな人がいるんだなあと思えるだけでも良いことだったかも。

印象に残ったのは伊沢拓司さん、くどうれいんさん、古賀及子さん、酒井順子さん、酒寄希望さん、つづ井さん、年森瑛さん、永井玲さん、かなあ。

買った漫画リスト

1.マダムたちのルームシェア(3)
2.放課後少年 花子くん(2)
3.地縛少年 花子くん(21)
4.25時、赤坂で(2)~(4)
5.コントラディクト
6.仕立て屋と恋
7.氷の城壁 単行本版(10)
8.正反対な君と僕(6)
9.ただの飯フレです(1)~(2)
10.顔だけじゃ好きになりません(10)
11.スキップとローファー(10)
12.きみは謎解きのマシェリ(6)
13.剥かせて!竜ケ崎さん(5)
14.よふかしのうた(20)
15.クイーンズ・クオリティ(22)
16.セシルの女王(6)
17.株式会社マジルミエ(11)
18.僕のヒーローアカデミア チームアップミッション(6)
19.僕のヒーローアカデミア(40)
20.合コンに行ったら女がいなかった話(7)
21.花野井くんと恋の病(15)
22.朝日向先生は秘密の診察をしているらしい(3)
23.茉莉花官吏伝(9)
24.葬送のフリーレン(13)
25.高良くんと天城くん(5)
26.外科医エリーゼ(2)~(11)
27.うみべのストーブ 大白小蟹短編集
28.シェアーズ 2
29.メダリスト vol.10
30.彼はカメレオン

30シリーズ、43冊

ピックアップ:うみべのストーブ 大白小蟹短編集

 「このマンガがすごい! 2024 オンナ編」で1位になった作品、気になってたんですがやっと読みました。
 えーーーいやーーーーもうめちゃくちゃよかったです………。

 見開きとか画角とか、画面の魅せ方も素敵だなあと思ったし、言葉選びもよくて、イメージ化・言語化がめちゃくちゃ上手で浸っていて気持ちよかったです。
 めちゃくちゃ感覚が今だ、というか世代だ、と感じたのですが、作者の大白子蟹さんドンピシャ1994年生まれで同い年でした。

 収録作品の紹介が公式ページにあったので載せておきますね。

[収録作品]
●「うみべのストーブ」
運命のように出会ったえっちゃんとスミオにも、ある日訪れた別れ。傷心のスミオを海に連れ出したのは、隣で彼を見守り続けていたストーブだった…。
「ふたりが…お互いに、好きだったこと 私はちゃんと覚えてる 何度だって思い出すよ」
連載時のカラーを再現し、2色刷で収録。

●「雪子の夏」
トラックドライバーの千夏が雪の日に出会った、雪女の雪子。夏のあいだは消えてしまうという雪子に夏を見せてあげたい。忘れられない夏の物語。
「誰もあたしのことを 思い出してくれなくなったら こんなぼんやりしたまま 永遠に消えちゃうの? 」

●「きみが透明になる前に」
ある日事故で透明になってしまった夫。彼の姿が見えないことにほっとしている自分はもう、彼を愛していないのだろうか…。見えないものに触れる、夫婦の絆のかたち。
「ねえ泉 ありがとう 僕を見つけてくれて」

●「雪を抱く」
パートナーとの間の妊娠を知り、複雑な気持ちの若葉。大雪で家に帰れなくなったある日、偶然出会ったコウコと朝までの時間を過ごす。女性の身体をめぐる物語。
「わたしの身体が わたしひとりだけのものだったことなど 一度でもあっただろうか」

●「海の底から」
仕事で忙しい毎日を送る深谷桃は、かつてのように小説を書くことができない。いまの自分はまるで海の底から上を見上げているようで…。創作に向き合うことができないでいる生活者の苦悩の物語。
「悔しい 書かなくても幸せでいられるのが」

●「雪の街」
はなれていた親友の突然の死をきっかけに訪れた、昔住んでいた町。思い出のファミレスで出会った森田という男と、死んでしまったスーちゃんのことを思い出しながら、雪道を歩いていく。
夜の黒さと雪の白さは、彼らの弔いを静かに描き出す。
「鈴木さんがどこかで 元気でいてくれるといいなって ずっと思ってました」

●「たいせつなしごと」
単調な仕事に明け暮れる毎日のなかで、いつのまにか自分の心は動かなくなっていた。いつかどこかのゲートが開いて、別の世界へ行けたなら…。暮らしのなかにある光を見つける小さな物語。
「何かを きれいだと思ったのは いつぶりだろう」

株式会社リイド社 » うみべのストーブ 大白小蟹短編集 (leed.co.jp)

 そして以下のページから「うみべのストーブ」と「雪を抱く」の2編が読めるので気になった方はぜひ読んでみてください!

 私は「海の底から」がかなり刺さって、すごく救われた気持ちになりました……。noteで書き手でいるような人にはそれこそ本当におすすめです。「創作に向き合うことができないでいる生活者の苦悩の物語。」って紹介文、今知りましたけどすごいですね……。
 なんかこう、ストイックに自分にやりたいことに向き合えていなかったり、時間を捻出しようと思えばできるのかなとか思いつつ生活に余裕があるわけではなかったりする状態に対してすごく優しい言語化をしてくれている……。

 女性の身体をめぐる話とか女性同士の絆とかフェミニズム要素もありながら、でも男性の(有害な)男らしさを示してフェミニズム要素を主張することはなく、むしろ作中に出てくる男性たちには有害な男らしさは見えず、人間としてフラットに優しく描かれている感覚も個人的にはすごく好きでした。

映画:夜明けのすべて

 いい映画だった‥‥。
 小さな物語で、見えづらいけど本人にとってはめちゃくちゃ重大な問題を扱っているの、好きな物語でした。きっとターゲットだと思って見に行ったけど本当に見に行ってよかった。

 心療内科に通って1年、頭痛外来に通い始めて1~2ヶ月、病名が付くようなものじゃないけどずっと体調が悪い今の自分にとってすごく染みる映画でもありました。

 豪雨の始まりから天気雨で終わること、小さな会社と宇宙、空を見上げることと足元に気を付けること、色んな対比があったのも好きな構成、演出だった〜。

 登場人物ふたりの感じが、恋人関係でもなく、すごい大事な友人になるわけでもなく、ただ隣の席で同年代で自分と同じように(同じ、では決してないけど‥)身体の問題を抱えてて気にかける同士として進んだのもすごくよかった。
 かけがえのない関係として描かれるのではなくて(あらゆる出会いはかけがえがないけど)、ただ出会ったこと、それだけで少し前に進めることがある、朝に近付くことがある、という描き方だと受け取れました。
 ちょっとデリカシーのない会話とかも、すごく誠実でいようとする相手じゃない感じがリアルだったな。

 あらゆるものは変わり続けるという科学的な事実、というプラネタリウムのナレーションに引用された言葉もよかったなあ。
 主観とか感情でいっぱいになるときに物理的で客観的なものが救いになる、という構造が好きです。

 物語の始まりから終わりで何が変わったかというと、症状が改善してるとかじゃなくて、でも確実に変化が窺えて、そういう大きくはなくても変わっていけること、何なら変わってしまうこと、同じではいられないこと、絶対の事実と言える事象に勝手に希望を見出せる感じがずっと好きでした。

ライブ:BUMP OF CHICKEN TOUR ホームシック衛星2024

 前回のコンテンツ月報、同じツアー名古屋公演に2月に行ったんですけど書き忘れましたね……。4月のツアーファイナルにも参戦しました!

 BUMPのライブツアーに参加するようになったのは去年が初めてだったんですが、今回のこの「ホームシック衛星2024」というツアーはリバイバルツアーでした。過去のツアーを2024年にもう一度、というコンセプトです。

 その過去のツアーがどのアルバムをメインにしていたかというと、きっと邦ロック好きならジャケットを見たことがあるであろう「orbital period」で、時期的にはカップリング曲を集めた「present from you」も重なっています。

 おそらく有名な曲だと「カルマ」「涙のふるさと」「ラフ・メイカー」あたりでしょうか。
 2007年、2008年リリースのアルバムなので、1994年生まれの私はちょうど中学生で、TSUTAYAでアルバムを借りてPCに取り込んでウォークマンに入れてガンガン聴いていた頃です(iPodじゃなくてWALKMAN派だった)。もしかしたら高校生になってから出会って旧譜で借りたアルバムだったかもしれないけど! 平成~!

 なぜリバイバルのツアーが行われたかというと、orbital periodは公転周期という28年でひとめぐりの周期(365日のすべての曜日が同じになる)で、メンバーが28歳になる年に発売されたアルバムで、バンド結成28周年を迎える今年2024年に、もう一度当時の「ホームシック衛星」ツアーを、という背景があります。

 去年からライブに行き始めたのに、邦ロックが自分の好きな音楽だって分かってハマってめちゃくちゃ聴いていた曲たちをこんなにも集中的に聴ける機会に恵まれたのは本当に幸せだった……。
 曲数多いのでタイトル思い出せない曲もあったりするんですけど、でも歌詞やメロディーがどう続くかはわかってる、そういう曲たちが本当に多くて、なんでこの曲で泣きたくなるんだろうっていう瞬間がいくつもありました。
 「東京讃歌」とかそうで、なんでだろうって思ってたんですけど、帰宅してからこれは大学生の間に留学してた頃に聴いてた曲だったなあって思い出すなど。一緒に生きてきた音楽だ、と思った……。

 ちょうど今日、秋から始まるドームツアーの当落発表があって、無事当たったので! しかも今回は大人になってから(=次のツアーのメインとなるアルバムに収録される曲たちをきっかけに)BUMPに出会って好きになったパートナーと行けるので! 名古屋公演は相手がインフルになって行けなかったので! めちゃくちゃ、楽しみ……!!!

ARライブ(配信):NIJISANJI EN AR LIVE "COLORS" PASTEL STAGE & VIVID STAGE

 そして4月はこのライブもありました!!!
 VTuber事務所にじさんじの英語中心支部、にじさんじENの5期生までのライバーによるARライブ! VTuberは基本的に2Dモデル(ざっくり言うと顔の動きだけ連動)で活動しているので、デビューから3Dモデルがつくまでには時差があって、「3Dお披露目」「3d debut(デビュー)」と言ったりしますが、今回のARライブで3Dデビューとなるライバーたちもたくさんいて、すごく期待されていたライブでした……!

 PASTEL STAGEは女子グループ3組、VIVID STAGEは男子グループ2組で前後半に分かれていたんですが、いや、ずっと楽しかったな~。
 EN好きでいてよかったなって思えるライブでした!!!
 4月は下旬に試験があったのであまりアーカイブを繰り返し見るということができなかったんですけど、円盤化するといいな……!

 今回はここまでです!
 月単位で感想書けるようになりたい……! 5月はできるかな? 小市民シリーズを一気読みしてそこそこ冊数があるので5月分で区切りたい気持ちはある。笑

 ともあれここまで読んでくださってありがとうございました! それでは。

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