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財務モデリング概要

【記事末尾に財務3表モデルサンプル付属】

今回は「財務モデル」についてである。財務モデルは投資銀行、PEファンドや総合商社の事業投資担当の人が作成することが多いが、こうした業界を志す新卒・中途の方にも役立つスキルである。

経営者も自社の将来の経営数値のシミュレーションを誰かに任しきりにせず、自分で手を動かすことで有利な融資を受けるにはどのような事業計画にすべきか、資金調達の計画をどのようにするかを考えることができ意思決定にも役立つ。

財務モデル作成はある程度慣れていないと貸借対照表(BS)がバランスしない、キャッシュフロー計算書とPL・BSの連動がいまいち分からない等色々な問題が起こるので、今回は実務的な面にフォーカスして分かりやすく解説していきたい。


1:過年度財務分析と事業計画の整合性検証

これは過去の財務諸表や収益性・安全性の財務指標を計算/分析し、事業計画との整合性を検証するプロセスである。

M&A案件では上場会社のように過年度財務情報がすぐに入手できないこともあるので、VDRからデータを取得し自分で手を動かしたり、会計事務所を起用して財務DDで過年度財務分析を実施し過去の収益性・財務安全性・キャッシュフローの状況を総合的に確認、ディール実行の上で重要なポイント(正常収益力、キャッシュフローコンバージョン等)を把握/財務モデルに反映させていく。

実際の上場企業の財務諸表を入手する方法は対象会社のウェブサイトやSPEEDAやCapital IQなどの外部ベンダーを使う方法もあるが、アサヒビールや日立は自社の過去の連結財務諸表をIRのページでエクセル形式でダウンロードできるようにしているので参考になる。

アサヒビール
https://www.asahigroup-holdings.com/ir/financial_data/statement01.html
日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/IR/financial/index.html

2: モデル作成上のキードライバーの決定

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