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【趣味の話】文系も、す、す、数学C!?

私が高校に入った2003年は、ちょうどゆとり世代元年。普通、学校に入学するときには、教科書を買って「重っ!」となるのが恒例だと思いますが、特に数学Aは薄かったことを覚えています。

それからカリキュラムは大幅に移り変わり、私が今年、数検を受ける時点でも、未修の単元がたくさん出てきていました。ただ、科目としては進学校の文系イコール数学I・A、II・Bの計4科目がセオリーで、それはずっと崩れないと思っていました。

ところが、令和7年度の共通テストを受ける学年からは、文系でも数学Cを履修する可能性が出てくるようなのです。何が起きるのでしょう。

ベクトルが数学Bから消え、新設のCに移る

新しい課程の大きな変化としてはまず、ベクトルが数学Bから消えます。さらに、理系向けの数学IIIから二次曲線と複素数平面が消えます。

その消えた3単元が、新設の数学Cの単元となります。数学Cという科目は私たちの時代、理系専門というイメージがありました。その次の現課程では数学Cという科目は消えましたが、新課程では数学Cが数学をもっと掘り下げるという位置付けで復活することになりました。

そして、この新しい科目としての数学Cが、共通テストでは出題範囲に含まれるとのことなのです。

新課程共通テストの科目名は「数学II、B、C」

大学入試センターの検討資料によれば、令和7年からの共通テストでは数学のくくりが「数学II、B、C」となっています。「数学II・B」「数学II」といったくくりは、存在すらしていません。

現在に比べ、負担は1単元分増加

現在の数学II・Bは、II分野の大問が必答。B科目は数列、ベクトル、確率分布の3単元から2問選ぶ構成になっています。これに対し、新課程ではII分野の大問必答は変わらず、B、C科目の数列、ベクトル、確率分布、二次曲線&複素数平面の合計4単元から3問選ぶ構成を検討しているそうです。

現課程では文系の進学校のほとんどがB科目のうち数列とベクトルのみを履修させていますが、それだけでは新課程には対応できないことになります。少なくとも確率分布または二次曲線&複素数平面のどちらかは追加で学ばなければならず、その分受験生の負担が増えることになります。この構造上、数学Cの単元を少なくとも一つ学ぶ必要があるのです。

教育現場では?

教育現場ではどの単元を取捨選択し、あるいはすべて履修させるのか、興味深いところです。新課程の共通テストでは「情報」の試験も予定されています。おそらく、受験生にとっては、やること盛り沢山な共通テストになるんじゃないでしょうか。

個人的には二次曲線&複素数平面の問題が楽しみ

個人的には二次曲線と複素数平面の問題がどうなるのか楽しみです。どちらともこれまでは数学IIIで扱ってきた内容。さらにさかのぼれば、複素数平面は数学Bで扱われたこともありましたが、楕円や極座標の問題があのマークシートテストにあるのは、なんだか不思議な感じがします。まあ、あくまでも検討レベルなのでこれから変わるかもしれませんが、数学好きとしては気になる話題でした。


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