
通俗心理 奇問正答
今日は,たまたま古書店でみつけた,『通俗心理 奇問正答』という大正7(1918)年に刊行された本を紹介したいと思います。1918年は,米騒動が起きた年だと習った記憶があります。大正は15年までですので,ちょうと真ん中あたりの時期です。
そして,大正時代は,鬼滅の刃の時代ですね。
著者は宮武外骨と高島平三郎で,本郷四丁目にあった文武道書店という出版社から刊行された書籍です。
奥付の写真は次の通りです。

著者
著者のひとり宮武外骨は,1867年生まれのジャーナリスト,新聞記者,雑誌記者,作家,新聞史研究家などの肩書きを持つ人物です。言論の自由の確立を志向し,権力の腐敗を指摘し投獄もされた経験をもつようです。
衆議院選にも立候補して選挙違反の告発や落選運動をおこなっていったようで,ネットが発達した現在であればきっとYouTubeを最大限に活用していそうです。
パロディやユーモアあふれた文章も残しているようで,まさにこの本も,ユーモアにあふれた内容になっています。
もうひとりの著者は,学者の高島平三郎です。1865年生まれで教員から師範学校の教員となり,日本体育会体操学校(現日本体育大学)の校長,日本女子大学校(現日本女子大学)の教授となりました。さらに独学で心理学や児童学を学び,日蓮宗大学(立正大学の前身)教授や東洋大学の教授となり,1944年11月から1945年7月まで東洋大学第13代学長を務めた人物です。
児童心理学や体育学,心理学について造詣の深い人物のようです。
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