シリーズA前のスタートアップが困っていること〜バックオフィス編〜
どうも、アットハース代表の紀野です。スタートアップ初期にありがちな悪循環を僕たちの会社を以てご紹介します😂
<アットハースの場合😉>
①バックオフィスに「指示をする」という手間を避けたいので、役員自らオペレーション業務を行う
→②リソース改善に繋がらず、いつまでも自営業的なアプローチでバックオフィスへの時間が取られ、営業、CS、開発などに現場から遠ざかり、不明瞭な指示が増える。
→ ③指示の明瞭化の為にその場しのぎの対応とメンバーからのDM相談が増え、指示を何度もし直す事になり時間とメンバーからの信頼と銀行の残高が減っていく
→①に戻る、を繰り返し...。
こんな事を繰り返し嫌気が指しているなら、どうして業務委託や丸投げ支援ツールなど利用しないの?🤔
と不思議に思われるのですが、それら全てをトライ&エラーを繰り返し辿り着いた結論は、SBO(Startup BackOffice)のフルコミットメンバーを初期段階に採用する事が重要というのが結論となります。
それでは行きましょう!
シリーズA前のスタートアップが困っている/いたことTop3 〜バックオフィス編〜
以下記載することはあくまでもアットハースの例ですが、もしスタートアップで働いている方、起業しようとしている方、大企業から転職しようとしている方など、スタートアップのリアルを少しでもお届け出来たらと思います!
1.業務内容
一番困っていた事は業務内容の定義を明確化に出来ない事でした。
そもそも、バックオフィスの業務は本当に会計管理から労務まで多岐に渡りどれもこれも必要で、どこから記載すれば良いか分からなかったからです。
結果、アットハースでは以下にフォーカスを絞って募集要項に記載しました。
◆業務内容
・ 経営判断に必要な情報の収集と自社にあった最適解の選定
・ 法的リスクへの確実な対応
・ 具体性が固まっていない業務の初期オペレーション
◆業務内容例
・労務・財務・総務・法務・広報いずれか着手出来ることから7割ぐらい形にして役員をサポート
・資料作成サポートの対象は投資家、不動産管理会社、法人オーナーなど。
◆必須要件
・経理・総務・労務などいずれかの仕組み作り、また業務をした経験
これは、詳細に書くことで決定解を逆算して動くよりも、都度発生する事にスピード対応しながらも一つの専門性や勘所を軸に「とりあえずやってみてから検証する」ことが重要である事をメインメッセージで伝えるべきと思ったからです。
実際に業務を進めてみると、答えが無いことが殆どです。
スタートアップでは、consensus right(周りを説得し得る解決案)よりもUnconsensus Right(説得し得ない、隠れた真実を見つけ出し正しくしていく完遂力)が求められているからです。
2. マインドセット
次に困っていた事は、スタートアップならではのマインドセットを就業倫理や事業規模が違う背景の方へ適切に伝わる様に記載する事が難しかったという事です。
昨今大手企業や省庁など多岐に渡る組織からの転職希望者の方が若手に限らず社会人10〜30年の方など月次で平均30弱ほどアプリケーションを頂いています。
多少強く伝わっても、ここもフォーカスを絞り、バックオフィスについてアットハースは業務にあたって以下のマインドセットを定義しました。
◆必要となる心構え
・経営者/チームの思考スピードを止めない
・経営者の判断が必要でないところは自ら意思決定していく
・とにかく会社の成長に必要なことには積極的に挑む
◆歓迎要件:こんな人にオススメです!
・細かいところに気がついて先回りできる方
・メンバーの発言や行動からこれから発生するタスクを察知して、すぐに動ける方
・細かい作業や仕組み化、マルチタスクが得意
これもさらっと書いているのですが、心構えとしては中々線引きが難しいところです。チームメンバーも全員、「間違って当たり前、nice try!」マインドが前提になっているので、「どんどん決める、違ったらじゃあどうしようか」で動きます。
※アットハースのバックオフィスYukiさんの1週間後でのふとしたメッセージ(後で纏めてQ&A出来る様に纏めてくれています😊具体的な提案や質問、何でも聴いてくれるので、こちらはとても動きやすい😭)
3. 採用のタイミング
これは、採用する側、される側どのタイミングで迎え入れる・ジョインするか双方どちらも難しいところです。
プレシリーズAまでのタイミングだと、少数精鋭で4-5人程度でPMFを検証しつつトラクションもある程度出していかなくてはいけないので、バーンレートも考えると代表や役員が力技で済ませがち、バックオフィスの採用は劣後しがちです。(そして、そういったスタートアップが多い中、どんどん1、2の業務内容とマインドセットを提案して頂くと採用側は泣いて喜びます😂)
実際、アットハースは5年間代表の紀野が経理、会計、法務、労務、人事、採用、営業、総務など全てやっていました。(自営業→スタートアップに切り替えたのが4期目だったという事もありますが...。)
もちろん、一部作業をメンバーや顧問にお願いしつつも完全に業務から離れる事は出来ないのでフォローアップや管理だけで無理やり意思決定をする事が多く、事業戦略や開発計画、オペレーションの現場に完全に降りていくことは難しいので、どうしてもメンバー全員がストレスも抱えやすくなります。
自律的に7割の業務をザクッと拾って意思決定の部分だけ残して聞いてくれる、攻めのバックオフィス担当者がいることが理想だったのですが、Visionドリブンな視座の方もたくさんいた中で、もっと早い段階でバックオフィスを採用すべきだったと強く思います。
早い段階でバックオフィスの方が役員と向き合って作った組織には、それまでの仮説が正しかったときや間違っていたとき、創業メンバーの得意不得意や、都度都度の意思決定の理由など、ヒストリーを残せる事が出来ます。
それが後のメンバーのナレッジやonboardingのスピード、カルチャーフィットや納得感に繋がると思っています。シンプルに言うと、基盤が骨太な組織を作ることが出来ます。
私達もそんな反省を踏まえつつ、プレシリーズAで2回目に分けた資金調達後である2月1日に、賃貸仲介経験有りの宅建士かつスタートアップ経験者の大久保がジョインしてくれたので、ここからアットハースも少しずつ攻めの事業展開を進めていける段階に入ってきたところです。
4.最後に
バックオフィスメンバーは営業、エンジニア、カスタマーサクセス同様、企業の根幹を支えるとても大事なポジションです。
特にスタートアップでは経理・労務・法務・総務など区分け事の業務量はそれぞれ専任が必要ではない為、自走しながら調べていく事が必要となります。
経験値が有れば良いにこしたことは無いですが、0からキャッチアップして頂く場合でもチーム一丸となって会社の成長に必要なことには日々着実に取り組んで一緒に成長していきたいとメンバー一同思っています。
スタートアップ転職の相談、アットハースにご興味を持って頂いた方もお気軽にお声がけ下さい😊
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