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7冊目の朝井まかて本〜『秘密の花園』
3月頃からずっと書店をウロウロしては探してた『秘密の花園』は、ついにあきらめてネットで購入。
読み終わってからずいぶん時間が立ってしまって、実はすでに8冊目を読み終わり、9冊目に手を伸ばしたところ。
記憶を巻き戻して書き終えようと思う…
『秘密の花園』は、『南総里見八犬伝』の作者・曲亭馬琴の生涯を描いた物語。
「八犬伝」といえば小学校の頃、国語の先生が授業の合間に少しずつ語ってくれたことを覚えている。
とは言っても教科書には載ってない、完全にその先生の趣味。
実物は98巻もある大作で、古文調の文章を読める自信もなく、大人になってからはなおさら読む時間もなく(?いや実はよほどあるのかもしれない)、ただタイトルだけはずっと頭の中に残っていた。
それがまた「秘密の花園」という聞き慣れたタイトルとどう結びつくのか不思議でもあり、次々とまかて小説に手をのばしてしまうのだ。
今思えば、授業の合間に教科書以外の文学作品を紹介してくれた先生たちは、本当に文学が好きだったのかもしれないなぁ。
そんな先生方に教わることができたから、大人になって本が好きになったのかもしれないと思うとありがたいし、カリキュラムだけをこなすのではない、余裕があったあの頃と比べると、今の先生や子供たちはなんて忙しいんだろう。
最近姪っ子たちの勉強を見る機会があるのだが、課題だけでなく脱線する余裕も持っていたい。
と、こちらはまたもや脱線。
そもそも結局「八犬伝」がどんな話だったかすら覚えていなくって、あわよくばそのあらすじを『秘密の花園』を読むことで掴めるかも、なんて下心はあっけなく消えてった。
一人の偉大な作家の人生は、彼が書きあげた一つの作品よりもさらに偉大なのだ。
伝記を読んだとて、その作家の全てがわかるわけでもなく、まして作品はまた別ものなのだ。
それは親子であっても別の人間であるのと同じ。
「八犬伝」を知りたいならそれをちゃんと読まなければ。
…どうも今はまだその時期ではないような気もしているけれど。
曲亭馬琴というのはいわゆるペンネーム。
「ほとんど原稿料のみで生計を営むことのできた日本で最初の著述家である。」とwikipediaにあるが、当然ながらそこに至るまでの道のりは平坦ではない。
そういう人生に生まれついたから偉業を成し遂げるのか、そんな環境を乗り越える力があったからこそなのか、自分の人生なんて平凡で然るべき、と思い起こさせられつつも、自分も何かを、と思ってしまうのは蟹座の火星の仕業だろうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1722303418786-Dd0VaF2lTN.jpg?width=1200)
曲亭馬琴になるずっと前、「滝沢興邦」は1767年7月4日、江戸の武家(?)の三男として生まれた。
太陽蟹座・月天秤座・冥王星山羊座のTスクエア持ち。
天王星は牡牛座で、獅子座の火星と、オーブはかなりあるけど蟹座水星ともスクエア。
10才頃、奉公先の若君の暴力に耐えかねて逃げ出した。
でもその気概があったからこそ、自分の腕で道を切り拓いていけたのだ。
山羊座冥王星と牡牛座天王星という配置は、ついこの間までの現代と同じ。
馬琴の生まれた時代はさらに乙女座海王星も加わって、トランスサタニアンによる地のグランドトラインができている。
この年にあった出来事をググってみると、田沼意次が老中になった年であり、その後十年は「田沼時代」と呼ばれるほどの権威を奮っていた模様。
田沼意次は太陽乙女座で、ちょうど木星が太陽のところにやってきてる。
様々な政策の全ては当然把握しきれないけど、質素倹約を奨励したり様々な金融政策や土木事業を推進したり、わかりやすく「地」っぽいところで成果をあげようとしている。
馬琴の物語が始まるのはその10年後、天王星は双子座へ移動し、冥王星は水瓶座へ、海王星は天秤座へ進もうとしている…
てことは、馬琴のネイタルのドラゴンヘッドに、冥王星がコンジャンクション。
そりゃ新しいほうへと飛び出したくなるわけだ。
火地風水バランスよく揃っていて、身体は丈夫で長生きもして、どんな世の中でも生き抜いていけそうな感じでもある。
幼い頃から大きな身体は、環境が合えば重宝がられ活躍できたであろうし、読書が好きで知識も豊富、その才能をいかんなく発揮できる場さえあれば、別の方法で歴史に名を残していたかもしれない。
なんて、運命というのはそんな単純なものではない。
凡人の考えるところを軽く超えたところでその歯車が噛み合うからこそ、非凡な天才が現れるのだ。
馬琴の堅強さは「八犬伝」という大作を書くために授けられたものであり、幼い頃の苦境はそれを乗り越えた者だけが知っている感情を描かせるための材料となり、物語に厚みを持たせることになる。
太陽蟹座であることは、日常の出来事に感情を振り回されることなく、自らの意図を成就させる一途さというか頑固さというか…
しかしオポジションの冥王星も効いていて、家系というものに運命を翻弄されつつも、生家の名を守ることに金銭や労力を厭わない。
蟹座の本性としては旧来の社会のあり方にNOを突きつけて、小説を書くことに集中してもいいのかもしれない。
けれどもそこに割って入る天秤座の月が、どちらをも手に入れたい欲求を示している。
時代も制度も変わってく中で、執筆において独自の地位を築き上げていったにも関わらず、「滝沢家」へのこだわりはどこから湧いて来るんだろうか…
それがひとりの人間の不可解さでもあり物語を複雑にする要素でもあるんだけど、本筋を逸れるかのようなそんな要素もホロスコープを見ると納得。
というかいつも唸らされる。
まかてさんはホロスコープ読んで登場人物を描いているんだろうか?って。
馬琴は地のグランドトラインも持ってれば、風サインにも月・土星とドラゴンヘッドを持っている。
個人の本質としては「風」の力を大いに発揮したい人生だったのだ。
ちょっとまた脱線。
これを書き始めたのは蟹座の季節だったけど、とうに獅子座の時期になっている。
それでも書き終えないでモヤモヤし始めていたところ、
「風」の重要さを思い知らされる出来事が。
仕事場のカフェで、熱中症ぽいお客様がいて、救急車を呼んだのだ。
一人で来てたその人は喋ることもつらそうだったので、身分証を見させてもらって119番。
ふと気になったので、その時にチラと見させてもらったお誕生日でホロスコープを取ってみると、風がない…
かつ、蟹座太陽を含む水のグランドトライン。
熱を籠らせてしまって発散できない感じは、熱中症にもなりやすそうだなぁと思ったのだ。
それは「水」を持たない同僚の心無い対応への憤りを呼び起こしつつ、私も「風」を発揮できてないという警告でもあったのかもしれず。
先週は三日間出かけていたのだから今週は家に籠っていようかと思ってたのに、なんだか落ち着かない。
そう思って昨日は午後から出かけるもいろいろ空振りもあって、今日も出先でやるべきこと予定やを確認しようと思って手帳とノートを持ってきたのに、ペンケースを忘れたことに気づく。
今朝未明に双子座で月“逆”回帰。
Ascには乙女座水星がコンジャンクションでした。
気持ちだけで動かずに、まず確認と準備をしなければ、という感じだろうか。
と、全然関係のない話になってしまったけど、そうでもないのかもしれない。
ドミサイル乙女座水星の反対をいく馬琴の乙女座木星と海王星は、行き当たりばったりでもなんとかなるというか、勢いで動かし始めたものが大きな流れとなって形になっていったのだ。
時間も人生も止めることも巻き戻すことなんてできないのだから、クヨクヨせずに流れに任せてみたらいい。
なんてなかなか思えない乙女座金星、その価値観を手放してしまえたらいい。
それとも不動宮獅子座の価値観を持ち続けていたからこそ、大作を書き続けることができたのだろうか…
今また9冊目の、馬琴の生きた時代の100年後の物語を読んでいるけれど、もう少し未来のことに気持ちを向けたい気がしてどうも入り込めないでいる。
ひとまずは感想文を書くのを終えて、心に風を入れることが必要だ。
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