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ヴィーガンさんの石けん

ヴィーガンの友人から依頼を受けて石けんを試作中。

石けんは油脂とアルカリを反応させて作る。
普段はオリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイルなどを使うのだけど、ヴィーガンさんのための石けんとなると選ぶオイルが変わってくる。

食卓で使う油となると、サラダオイル、キャノーラ油、オリーブオイル、ごま油などが思い浮かぶ。
ココナッツオイルもあるけど、、、一昔前に流行ったけどちょっと癖があって使いづらいのではないでしょうか。
それはさておき、世界で一番消費されているのはパームオイルだそうです。
あまりパームオイルってなじみがないよね。
でもインスタント麺やスナック菓子など、加工食品の原料に使われていて、わたしたち日本人も結構な量を摂取しているらしい。

パームオイルは、アブラヤシの果実から採られるオイル。
インドネシアやマレーシアといった熱帯地域でしか栽培出来ず、アブラヤシを植えるために熱帯雨林を伐採することが大きな問題となっている。
森林が減少することによる気候変動や森林火災、そこに住む野生動物が住処を奪われていること、パーム油の生産に関わる人たちの低賃金問題など。

わたしが所属しているハンドメイド石けん協会では、資格を取るときにパーム油の抱える問題について学び、石けん作りに使うパーム油はRSPO認証のとれたものを使うことを推奨される。

話は戻ってヴィーガンさんの石けんである。
ヴィーガンさんの中にはパーム油を使わないという選択をするひともいるらしい。
わたしの友人からの依頼もパーム油を使わないで石けんを作ってほしいというものであった。

石けんに使うオイルは最初に書いたように数種類のオイルを組み合わせる。
それはそれぞれのオイルに特性があり、使い心地のよい石けんを作るため。
石けんの使い心地を考える上で外せないポイントは
①汚れが落ちること
②泡立ちがよいこと
③溶け崩れしづらいこと
④肌に優しいこと
などである。
これらのポイントを満たすために石けんはいくつかのオイルを組み合わせる。
パームを使う理由は、固さと泡立ち。
パームが使えなければ、固さと泡立ちを他の油脂で補えばよいということ。

あまり高価なオイルだと使いづらいし、原料がなんなのかわからない脂肪酸を使うのは本当にパームフリーになっているのか心配だし、そのうえ使い心地は追求したい。
めちゃくちゃ試作を繰り返しています。
石けんは完成までに1ヶ月かかるから、今作っているのは6月ごろの解禁。
なんとなく想像は出来ているけど、実際のところは使ってみないとよくわからない。
よい石けんができているといいなあ。



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