フランス映画「シェルブールの雨傘」のロケ地に浸る旅
「シェルブ-ル」と聞いただけで古いフランス映画のアンニュイな世界や、どこかで聞いたことのあるこのメロディーを想像される方も多いかもしれない。
ミュ-ジカル映画「シェルブールの雨傘」の世界に浸りながら、写真で綴る旅の記録です。
音楽を聴きながら見ていただくと盛り上がります。
映画が封切られたのが1964年のこと。
カトリーヌ・ドヌ-ヴ(ジュヌヴィエーヴ役)とニーノ・カステル・ヌオーヴォ(ギイ役) の切なく悲しい恋の物語。
フランスの街並みは変わることがない、と旅人は言う。
このフランス北西部の港町「シェルブール」も映画封切りからまもなく60年が経とうとしている。
町を歩くと、映画を見たことがある人ならきっと感じる心躍るような感覚が湧き上がってくる。
それはまさに自分が映画の中に飛び込んだような感覚。
港、停泊する舟、カモメ、石畳の道や石造りの壁、海、風、空や空気までがそのまま残っているような、ジュヌヴィエ-ヴとギイ、二人が過ごした時が蘇ってくるような、そんな錯覚におちいる、不思議な港町。
今はもう無くなってしまったところや、セットでしか存在しなかった場所でさえ、まるでそこにあったかのように感じるのはなぜだろう。
映画音楽を担当したミシェル・ルグランが亡くなった2019年に立てられたパネル。
2019年夏は地元の観光案内所で「シェルブ-ルの雨傘」の軌跡を追うガイド付きのツアーが催されていた。
今は観光案内所にパンフレットがあり、冊子を見ながら街を散策できる。
波止場近くにある、町唯一の映画館「オデオン」
新作映画だけでなく、日替わりで昔の映画や特集を組んで映画が上映されている小さな映画館。
2022年の夏休み、毎週日曜日の17時から一回だけ「シェルブールの雨傘」デジタル版が上映されていた。
港町を訪れる人々や、きっと地元の人たちにも、映画に浸って町の散策を楽しんでもらえるようにと上映されているに違いない。
粋な計らいを感じた。
最後に映画の予告編
美しく切ない二人の歌声を。
「シェルブールの雨傘」
第17回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品
写真はすべて2022年8月に撮影したものです。
久しぶりに旅の記事を発信しました。
これからも不定期ですが、フランスの旅の魅力をお伝えしていきます。
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あとりえ・あっしゅ