上野千鶴子氏の「女ぎらい」のタネ本のセジウィック「男同士の絆」
氏が本の中でタネ本だと言っていた「男同士の絆」。またNHKでお正月にやっていた100分で名著のフェミニズム会でも紹介していた本。
ホモソーシャルということばは今ではよく使われるが、その言葉をはじめて提案した本であるとのこと。
まだ序章と結論しか読んでいないが、上野千鶴子氏がこの本はフーコーの「性の歴史」の影響を受けているというだけあって、ボズウェル、ドーバーなどの同一の引用文献が出てくる。
序章に「風と共に去りぬ」の性的な観点からの分析を読むと、今では古典的に言われることが書いてありきっとこの本を発としているのだろうと感じた。
分析はフーコーの本と歩調を合わせるべく、ヴィクトリア朝時代の前後となっている。
また分析は脱構築が活用されているということである。フレンチセオリーの影響下に置かれた興味深い本である。
つまらところ、読むべき本であるがタフな内容とボリュームで跳ね返されそうである。