短歌 最近のやつ

1

 ハロー、みなさん。
 お元気ですか。僕はいい感じの古着を買ったので、満足しております。

今回は僕の最近の短歌です。止まっていた短歌的言語が、最近また動きはじめたようで、嬉しいです。
言語の凪は終わりました。それでも、まだ微風です。

2

「Hey,Siri   涼しいかい?」夏をUber eatsのチャリが駆け抜く
明日郎

 風が強い日、携帯の、スピーカーのところに風が当たって、ゴーゴーと鳴っていた。それで、携帯の中にも、風が吹いていたら面白いなと思った。さらに、Siriがその風を感知して、涼しいと思っていたらもっと面白いなと思った。
 その着想に、自然な場を与えて、歌にした。
 爽快な歌になったと思う。

モビールの横を過ぎれば揺れていて風の私をしばし楽しむ
明日郎

 モビールが欲しい人、あんまりいないと思う。僕は欲しい。寝る時寂しいからだ。赤ちゃんなのかもしれない。
 でも、モビールを買うという行為全体は、あまりに無駄だ。スライムや、ハンドスピナーを買うより無益な気がする。それが、僕を購入にまで至らせない砦になっている。
 …というのはすこし嘘で、隙があれば買おうと思っている。
 モビールから見た私は、おそらく風、あるいは風を生み出すもの、それでしかないだろうなと思って詠んだ。もう少し推敲して、この感覚を細かく描写したい。
 未完成の歌。

3

居酒屋の周回遅れのトイレットペーパーを救うドライバーたち
明日郎

 これはあるあるに分類されそうである。でも、視点は短歌的なのではないかなと思う。
 いっそ、「ドライバー」を「天使」にしてしまっても良いだろう。周回遅れのトイレットペーパーを救う専門の天使がいるという想像は素敵である。でも僕はSFチックな歌が好きではないので、こうした。
 あなたはどっちの世界観が好きだろうか。

4

会社から年金手帳が返されてこんなに深い青色だったか
明日郎

 退職後、会社に預けていた年金手帳が返された。離職して自由になる一方、増える負担もあるのだ。それで詠った。素直すぎるから、もう少し捻った方がいいかもしれない。
 あの独特な青色は、不安を煽るものがある。人によって色が違ったりするのかしら。だとしたらこの歌は普遍的でありえない。残念だ。どうなんだろう。

5

不採用通知が来た日このおれを下した奴が喜ぶ 曇天
明日郎

 そんなわけで転職活動をしているわけだが、落ちることもそれなりにあるわけである。そりゃ悲しい。最悪だ。やってられない。ちくしょう。
 その一方で、喜んでいる人がいる。それに目を向けて、詠んだ。これはまだ詰めが甘い気がする。メモっておいて、後々改作する。

6

 今回はこれで終わりである。
 だいぶ間が空いてしまった。もっと更新できると良いのだが、あんまり気張りすぎると続かないので、これで良いと思うことにする。細々と続けていければいいと思う。

 今回はまだ作りが甘い短歌で恐縮である。どんどん完成度は上げていきたい。

八階のコピー機の裏で客死するコガネムシその旅の終わりに
ユキノ進

では。

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