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第1回 カウンセリング入門
キャリアコンサルティングを学んでいく前に、まずはカウンセリングの基礎を学んでいきましょう。
1.カウンセリングの定義
言語的及び非言語的コミュニケーションを通して、行動の変容を試みる人間関係である
クライアントの個性や生き方を尊重し、クライアントの自己資源を活用して、自己理解、環境理解、意思決定及び行動の自己コントロールなどの環境への適応と対処等の諸能力を向上させることを支援する専門的援助である
クライアントが成長し、社会の中でその人なりに最高に機能できる自発的で独立した人として自分の人生を歩むようになることを究極の目的とする
ポイントは「支援する」「その人なりに」「自発的」です。
コチラの考えを押し付けてはダメ。
答えを与えるのも違う。
自発的に選択できるよう支援するのがカウンセリングの役割です。
私が考えるカウンセリングの定義
クライアントの現在を共に見つめ直し、自身の適性・能力・感性に気づくきっかけを与え、その人にとってより良い未来を選択できるようにサポートすること。
2.カウンセリングの対象
主に健常者です。
病理は扱いません。
精神疾患などが疑われる場合は受診を促しましょう。
カウンセリングの役割は
「人間が誰しも人生途上で出会う問題の解決、人間成長の援助」
に留まります。
カウンセリングは治療ではありません。
3.カウンセリングの機能
カウンセリングの機能は「自己探索、自問自答を促す」ことです。
これにより、クライアントの自己理解を深めることができ、クライアント自身で意思決定できる自律した状態へ導くことができます。
4.カウンセラーのスタンス
①無条件の肯定的関心
相手のを否定せず、関心を持って接しましょう。
②共感的理解
相手の立場や気持ちを理解しようとしましょう。
ただし「同感」するのではありません。
「相手の話した経験」と「自分の似たような経験」は違うものです。
「同感」は「わかったつもり」になっているだけです。
「共感」と「同感」は別物だと心得ましょう。
◎共感とは?
話し手の気持ちを同じ人間として理解しようとする態度。
◎同感とは?
自分と同じ価値観、意見を持った相手に対して同意すること。
③カウンセラーの自己一致
カウンセラーは誠実でなければなりません。
カウンセラーを演じるのではなく、ありのままの自分でクライアントに接しましょう。
また、クライアントが働いている業界の専門用語など、わからないことは知ったかぶりをせず、謙虚な姿勢で質問することも大切です。
5.まとめ
「カウンセリングの定義」と「カウンセラーのスタンス」はすごく重要なことです。社員面談を行っている人事担当者の方は、まずはこの基本を押さえておきましょう。