マガジンのカバー画像

米国株アノマリー

27
アノマリーの検証記事です。 米国株の過去の動きから投資の手がかりを得られるのか?
運営しているクリエイター

2024年1月の記事一覧

「年初の5営業日」アノマリーに注目!

「年初の5営業日」アノマリーに注目!

‘First Five Days’ (年初の5営業日=1月の最初の5営業日)の騰落率がその後の米国株式市場のパフォーマンスを知る手がかりになるというアノマリーは古くからウォール街で知られています。

ここではS&P500の1950年から2023年までの74年分のデータを用いてこのアノマリーを検証しました。
なお、年初5営業日の騰落率の定義は、
年初5営業日騰落率(%)=「同年1月の5営業日目の終値

もっとみる
「年初の5営業日」の結果は?

「年初の5営業日」の結果は?

おはようございます。
米国株市場は年初来下落基調でしたが、昨日は大きく反発しS&P500は1月8日の取引を4763.54ドルで終えています。
これは昨年の引け値である4769.83ドルを下回っており、年初の5営業日のS&P500は昨年引け値より下落した形になります。

年初5営業日が下落で終わった場合、年初5営業日のアノマリーによると、

・65.4%の確率で1月の月間騰落率がマイナスとなる

もっとみる
米国大統領選挙年のS&P500を分析する

米国大統領選挙年のS&P500を分析する

2024年の米国株投資戦略の記事で米国大統領選が行われた年のアノマリーについて触れましたが、気になったため追加で調べてみました。
1949年から2023年までのS&P500のデータを用いています。

大統領選挙年のS&P500パフォーマンス

まずは大統領選挙年のS&P500パフォーマンスを確認しましょう。

1949年以降過去18回の大統領選挙年の平均年次パフォーマンスは+7.26%で、これは1

もっとみる
米国株式投資におけるアノマリーとは?

米国株式投資におけるアノマリーとは?

米国株投資では、一般的な市場理論では説明が難しいものの、経験的に知られている市場の規則性である「アノマリー」が存在します。
米国株投資における主要なアノマリーについて説明します。

・大統領選挙サイクル・アノマリー:
米国の大統領選挙サイクルに沿って株価が変動します。特に選挙前年に米国株市場のパフォーマンスが良いことが知られています。

・January effect:
1月に株価が上昇しやすいこ

もっとみる
米国大統領選挙年のS&P500:続編

米国大統領選挙年のS&P500:続編

株式市場の動きは、政治的イベントによって大きく左右されることがあります。特に米国大統領選挙のサイクルは、市場に大きな影響を与えることが知られています。

前回の記事で触れた大統領選のアノマリーに続き、1944年から2020年にかけての20回の大統領選挙年の株式市場の動向についてを調べました。
今回は大統領の所属政党が交代した年とそうでない年の株価のパフォーマンスを比較し、大統領の所属政党の交代が市

もっとみる
1月のS&P500がプラスなら年間でも強気?

1月のS&P500がプラスなら年間でも強気?

先週(1/15~1/19)のS&Pは市場とFRBの利下げ見通しのギャップが修正されていく過程でも力強い上昇を見せ、史上最高値を更新しています。

このことからそろそろ、1月の月間パフォーマンスがプラスで終了した場合のシナリオについても考えておく必要があります。

S&P500の1月パフォーマンスが年間のパフォーマンスに与える影響について1944年から2023年の80年間のデータから振り返ってみまし

もっとみる
新高値は買い?

新高値は買い?

新高値は買い?

1月19日(金)の終値でS&P500は4,839となり、史上最高値を更新し、強気相場が持続するとの見方が広がっています。

新高値をとった場合には、その後も上昇が続きやすいとされ、「新高値は買い」と言われます。
その理由としては、すでに上昇トレンドが生じていることに加えて、その指数に投資している全員が含み益を抱えており、損失を抱えている投資家による売り圧力がなく株価が上昇しやすい

もっとみる