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米国株アノマリー

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アノマリーの検証記事です。 米国株の過去の動きから投資の手がかりを得られるのか?
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【2025年版】米国株市場の「First Five Days」アノマリーの検証

【2025年版】米国株市場の「First Five Days」アノマリーの検証

米国株式市場において、年初最初の5営業日(以下FFD: First Five Days)の騰落率が、その年の株式相場の行方を占ううえで注目されるアノマリーは古くから知られています。

本記事では、1950年から2024年までの75年間のS&P500のデータから年初最初の5営業日のアノマリーについて検証しています。

1. First Five Days(FFD)アノマリーとはFirst Five

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「年初の5営業日」アノマリーに注目!

「年初の5営業日」アノマリーに注目!

‘First Five Days’ (年初の5営業日=1月の最初の5営業日)の騰落率がその後の米国株式市場のパフォーマンスを知る手がかりになるというアノマリーは古くからウォール街で知られています。

ここではS&P500の1950年から2023年までの74年分のデータを用いてこのアノマリーを検証しました。
なお、年初5営業日の騰落率の定義は、
年初5営業日騰落率(%)=「同年1月の5営業日目の終値

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「年初の5営業日」の結果は?

「年初の5営業日」の結果は?

おはようございます。
米国株市場は年初来下落基調でしたが、昨日は大きく反発しS&P500は1月8日の取引を4763.54ドルで終えています。
これは昨年の引け値である4769.83ドルを下回っており、年初の5営業日のS&P500は昨年引け値より下落した形になります。

年初5営業日が下落で終わった場合、年初5営業日のアノマリーによると、

・65.4%の確率で1月の月間騰落率がマイナスとなる

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サンタクロースラリーは本物?過去50年のデータで検証する年末年始の米国株ラリー

サンタクロースラリーは本物?過去50年のデータで検証する年末年始の米国株ラリー

サンタクロースラリーは、クリスマスラリーとも呼ばれ年末から新年にかけて株価が上昇する傾向を指すアノマリーです。

このアノマリーでは年末最終5営業日から新年最初の2営業日まで株価が上昇すると言われます。
今年のカレンダーで言えば12月24日のクリスマスイブからラリーが始まる形になります。

しかし、過去のデータを検証すると、違った風景が見えてきます。

本記事では、1974年~2023年まで約50

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買い場到来?サンクスギビング(感謝祭)の米国株アノマリーを徹底解説!

買い場到来?サンクスギビング(感謝祭)の米国株アノマリーを徹底解説!

感謝祭(サンクスギビング)は米国の重要な祝日であると同時に、株式市場での季節的トレンドを狙う絶好のタイミングです。

この記事では、感謝祭アノマリーの概要と、その背景にある市場心理、さらに過去23年間(2001年以降)のデータを基にした分析結果をお届けします。

感謝祭アノマリーを活かして投資チャンスをつかみましょう。

また毎週の週報でも、個別株の紹介や相場見通しについて更新しています。

感謝

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米国株主要指数が3週タイトパターン(Three-Weeks Tight Pattern)を形成:次の買いポイントと株価上昇のチャンスを見逃すな

米国株主要指数が3週タイトパターン(Three-Weeks Tight Pattern)を形成:次の買いポイントと株価上昇のチャンスを見逃すな

強い雇用統計の結果を受けてソフトランディング実現への期待が高まっています。

そんな中、2024年10月4日引け後の時点で、米国株市場では、ダウ・ジョーンズ工業株平均、S&P 500、そしてNASDAQの3大指数が、3週タイトパターン(Three-Weeks Tight Pattern)を形成しています。

このパターンは、株価が3週間にわたって狭い範囲で推移し、次の大きな上昇の前兆となる強気サイ

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2024年米大統領選目前!10月相場はどう動く?

2024年米大統領選目前!10月相場はどう動く?

いよいよ10月に入り2024年米大統領選が迫ってきました。

例年それほどパフォーマンスは悪くない10月相場ですが、大統領選挙を控えて不安定な動きをする年もあります。

また今週月曜9月30日に行われたFRBパウエル議長の発言でも市場が変動し、不安になっている読者のかたもおられるかと思います。
(追記10月スタートから中東情勢の緊迫化で指数は下落して始まりましたね。)

そこで、今回は大統領選年の

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米国株市場でのパワートレンドとは?最強の上昇サイン

米国株市場でのパワートレンドとは?最強の上昇サイン

株式投資では、市場が一定の方向性を示したとき、それをフォローすることが重要です。

特に上昇相場は、利益を上げるチャンスですが、その中でも特に強い上昇さいんが現在米国株市場で確認されています。

IBD(Investor's Business Daily)が提唱する「パワートレンド」は、特に強い確定した上昇トレンドをとらえたものです。

この状態をうまく利用することで、大きな利益を狙うチャンスが生

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9月FOMCと米国株式投資戦略:利下げが市場に与える影響と今後の戦略

9月FOMCと米国株式投資戦略:利下げが市場に与える影響と今後の戦略

*市場の9月FOMCでの利下げ見通しが大きく変化したため、9/17追記しました。(記事の一番最後に追記しています。)

3連休も最終日となりましたね。

今週の9月17日から18日にわたり開催される9月FOMC会合ではFRBが利下げを実施することはほぼ確実な状況です。

しかし、利下げ幅についての見通しは0.25%と0.50%とが拮抗している状況です。

今回の利下げ幅がどうなるのか?
そしてイン

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レイバー・デー前後の米国株市場:過去の急変パターンと今後の投資戦略

レイバー・デー前後の米国株市場:過去の急変パターンと今後の投資戦略

明日8月23日のジャクソンホール会議でのパウエル議長講演に注目が集まっています。

過去には株価トレンドの反転のきっけけになったこともあるイベントだけに気が抜けませんね。

ただし、ジャクソンホール会議が終了したあとも気が抜けません。
2024年は9月2日がレイバー・デー(Labor Day:労働者の日)の祝日にあたり、8月31日から9月2日までが米国では3連休となります。

米国株市場には、特定

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ジャクソンホール会議2024: 米国株市場への影響と注目ポイント

ジャクソンホール会議2024: 米国株市場への影響と注目ポイント

ジャクソンホール会議は、カンザスシティ連邦準備銀行が主催する毎年恒例の経済シンポジウムです。

世界中の中央銀行総裁や経済学者が集まり、経済の未来や金融政策について議論するこの会議は、特に米国株市場にとって重要なイベントとして位置づけられています。

FRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長が行う講演は、今後の政策金利の方向性に大きな影響を与えることが多く、投資家にとって注目すべき瞬間となります

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フォロースルー・デー:米国株投資での役割は?

フォロースルー・デー:米国株投資での役割は?

8月の冒頭から米国株市場では大きな調整が起こっています。
それに伴い、投資家の間では今後の米国株の相場見通しに対する不安が広がっています。

特に8月5日(月)に米国株市場が急落しましたが、その後は安値を更新することなく、8月12日(月)の時点ではいつフォロースルー・デー(Follow-Through Day)が確認されてもおかしくない状況になっています。

上昇相場に再び戻るのかを判断するために

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ハリス副大統領が優勢に。米大統領選年の秋の株価の動きは?

ハリス副大統領が優勢に。米大統領選年の秋の株価の動きは?

民主党のバイデン大統領が選挙戦から撤退し、ハリス副大統領が大統領候補となりました。

7月21日の候補者交代時点ではトランプ候補がリードしていましたが、徐々にハリス候補がその差を詰めてきていました。

さらに、民主党の副大統領候補として米ミネソタ州のティム・ワルツ知事が選ばれた後にあたる8月8日に発表された米大統領選に向けた支持率調査によると、民主党の大統領候補のハリス副大統領が42%、共和党候補

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Vertical Violationとは?調整相場における重要な指標

Vertical Violationとは?調整相場における重要な指標

Vertical Violationの定義8月に入ってから米国株市場の急落があり、緊張感が高まっています。

このように急激な調整が起こったあとに株価はどのように回復してくるのでしょうか?

「Vertical Violation」とは、株式市場の急激な下落を示すサインとして知られています。

この現象は、投資家にとって重要なシグナルであり、調整局面に適切に対応するための指針となります。

ここで

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