一人暮らしで台風に遭うと〜雨漏り狂想曲〜 後編
↑の記事からの続き。
急遽来てくれた保健師さんが帰ったあと、
またもやインターフォンが鳴った。
出てみれば、夜中にピンポンした人とは違う
反対側のお隣さん。
このお隣さんも雨漏りしていたのだ。
話を聞くと、管理会社に電話してみたが
担当者が席を外しているとかで対応が悪い。
まだ電話してないならそちらからも
電話してみてほしいと。
なるほどそういうことでしたか。
私はすでにメールで問い合わせていたが、
レスポンスはまだだったので
電話でも問い合わせてみることにした。
それにしてもこちらのお隣さんは
管理会社にご不満が溜まっているようで、
いろいろ愚痴っておられる。
まあ夜中に部屋の中ビショビショになって、
朝になりやっと連絡したのに対応悪かったら
そら愚痴も言いたくなるよな。
話を聞いて、同じ状況ながら少し同情した私は
先ほど保健師さんが持ってきてくれた
ブルーシートの一枚をお隣さんに差し出す。
予備は持っておいた方がいいのではと
最初は遠慮したお隣さんだったが、
こちらは一枚あれば十分だし
他にも新聞紙やバスタオルなど
保健師さんに持ってきてもらったので、
と言うと受け取ってくれた。
それこそ困った時はお互い様ですからね。
こちらに余裕があるなら譲るのも有りでしょう。
私自身も譲ってもらった物だけど。
そんな会話をした後、管理会社に電話。
やはり担当者が今不在で〜と言われたが
こっちはマットレスまで濡れて大変なんです!
と悲壮感漂わせつつ訴えたら、
すぐに折り返しの電話が来た。
やっぱりこういう時はちょっとくらい大袈裟に
言った方がいいのかもしれない。
1時間半後に担当者が来てくれることになった。
そして時間になり担当者が来訪。
問題の窓辺をチェックし、写真を撮っていく。
修理はすでに依頼したが、台風の影響で
こういう事案が多数発生しているせいで
修理に来るのは相当遅くなるらしい。
その間にまた雨が降って雨漏りが発生したら、
出来る限りでいいので自分で対処してほしいと。
その代わりダメになったタオルやシーツは
保証会社があとから弁償しますと。
なんてこった!あんなに大変なことが
また起こる可能性があるなんて!
しかもタオルなどを購入したお金は、
こちらがまず立て替えてあとから請求とな?!
冗談じゃない!こちとら貧乏ニートだぞ!
と言いたい気持ちを隠して、
分かりましたと頷く。
ここで怒っても何にもならないからね。
そして話を終え、担当者は隣の部屋へ向かった。
担当者が帰り、しばらく部屋で過ごしていると
またもやインターフォンが。
先ほどブルーシートをあげたお隣さんが、
そのお礼にとお菓子を持ってきてくれたのだ。
こちらはそんなつもりじゃなかったのに
むしろ自分も貰った物を分けただけなのに、
と最初は恐縮したが結局素直に受け取った。
だって甘い物好きなんだもの。
あとはちょっと立ち話。
お隣さんは雨漏りのせいで、
持ってたタオルがほとんど無くなったらしい。
弁償してもらえるなら次はちょっと良いタオルに
買い替えてしまおうとも言っていた。
なるほどその手があったか。
私もどうせなら良いタオルやシーツを買おう。
それくらいならバチは当たらないだろう。
むしろそれくらいしないと割に合わない気がする。
そんな知見を得た立ち話だった。
部屋に戻りさっそく頂いたお菓子を開ける。
近所のケーキ屋のシュークリームとプリンだ。
そのケーキ屋は気になってたが入ったことはなく
味は知らなかったけれど、とても美味しかった。
雨漏りはめちゃくちゃ大変だったし
もう二度と遭いたくないけれど。
こういう時って改めて人の優しさや
有り難さを感じられるのだなぁと、
美味しいシュークリームを食べながら
心がほんわり温かくなったのだった。