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改めて、扁平上皮癌の闘病の日々を人目線でまとめてみました|猫の扁平上皮癌
ゆずの記録を、長くつけてきたので、だんだんと検索エンジンにヒットするようになり、沢山の扁平上皮癌で悩んでるご家族がやってきているので、人にとってのこの約2年の闘病期間をちょっとまとめてみようかなと。
まずは。
【動物保険】
昔、長男猫の時に入ってましたが、請求したものをシカトされて不信感しかなくなり、やめました。25年前の話ですが…。
【貯金】
ちびらの緊急時に使えるよう、ちまちま貯めてはいました。
が、おかんがコロナの第1波前に感染してしまい、働けなくなってちょっとずつ崩しながら、医療費と生活費に当てていたので減ってました。
持ち直し?というかうまく後遺症と付き合うことができてきて、少しずつ仕事も再開、検査費用あまりかからなくなり治療費だけになってきて、大きな絵が売れたりもしたので貯金復活、が、当然翌年の社会保険料もろもろが膨大となってまた減っ……ってところで、ゆずの扁平上皮癌発覚。
【看病体制】
おかん1人なので、後遺症クラッシュさせないように注意しながら通院、介護、お世話、そして稼ぐ(といっても後遺症で外にろくに仕事にいけずはそのまま)という最悪の体制で闘病スタート。
すでに「詰んだ感」が漂っていますが🤣💦
最初の検査、精密検査と手術の下準備としての口腔外科(抜歯など)、実際の下アゴ切除手術と胃ろう設置、ここまでで軽く50万以上すっと消えました。
そして、その先に「再三の胃ろうトラブル」「不調」「抗がん剤」「抗がん剤による副作用の不調」「真菌」「膀胱炎」「ほかの猫の不調」などが隙間なく訪れることなど予期してもおらず。
かつ、顎ないのでウェットごはんしか食べれなくなり「パウチ」が毎回必要になり、胃ろうごはんの「リキッド」、続けていけなくて「カリカリ」で胃ろうごはん作る、そのための「シリンジ」「ブレンダー」「網」「ボール」などの道具たち、胃ろうそのものの手当てのための「ガーゼ」「塗り薬」「消毒液」「サージカルテープ」「大量のティッシュ」など、付属品がこれでもかと必要になりました。
さらに抗がん剤を半年やったので、「専用シリンジ」「ゴム手袋」「シリンジキャップ」「ビニール袋」などなど…
胃ろうがキャリーバッグの中でもぞもぞしてると漏れるので「ペットカート」を購入し、「JRの毎回のゆずの乗車券」…。
胃ろう服、よだれかけ、それらを洗う洗剤、石鹸もなかなか色がとれなくて試行錯誤で沢山購入しました。
手術を決めた時にはまったく頭に浮かんでもいなかった細々した介護道具、3日に一度くらいの頻度で通い続けたので病院費用、もちろん自分の交通費、抗がん剤で一層増えたトイレ砂の量…などなど、家計を圧迫するものがめちゃくちゃあって、必須すぎてどれも削れず。
結局、自分の画材の在庫を売り、使用頻度の少ないものを片っ端から売り、借金もしました、正直。
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胃ろう穴が出来上がるまでの痛みとの闘いがゆずにはあって、痛みで我慢できずに激おこぷーん!なことも多々あったし、とにかく体は汚れていくし…。
シャンプー類もいろいろ試しました。
おかん、本当に想像できてなくて、最初のほうの手術費用だけ聞かされてて、貯金でなんとかなるかな、ってギリギリまで計算してたんですけど、その後が凄すぎて…。
が、しかし、下アゴはすでに切除し、胃ろうつけた。
もう引き返せない!ということで、なんとか周りの方たちやフォロワーさんからオーダー頂いたりして、お世話の合間に制作して治療費捻出してました。
気付いたら、この2年…画材、買ってなかったです、必要なオーダー分以外。
本当に沢山助けていただきました。
自分の通院も今まで通りにはもう支払い難しい(未知の病のため、薬も試し試しなのです)と思い、削れるとこはなんとか削って通院自体を減らしました。
食事はもとからうといほうなので、適当にミネストローネとかたんまり作ってひたすら食べ続ける、とかで問題ないおかんなのであれですが🤣💦
もう削れるものなく、「めたくそ切って」といって美容院で髪切る勢いでした🤣💦←でも残念なくらい、高速で伸びる…
気分は、それでもゆずがいてくれて、がんばってくれててひたすら嬉しくて、お世話も楽しかったのでまったく負担にはなってなかったです。そら激おこぷーん!とかされたら一瞬へこみますけど、そうはいっても自分しかいないのでへこんでられない!
なんとかスキをみて服着せたり、消毒したりしてるうちにゆずが「おかんに触られても大丈夫かも」って思うようになって、自分から「かゆかゆー消毒してー😿」って言えるようになったので、それはもう、おかんとしては嬉しすぎるのでるんるんでお世話しちゃうわけです。
なのでめちゃ元気に楽しく闘病生活してきたのですが。
1年が過ぎ、自分の体に異変を感じはじめました。
胸にしこりがある。とか、後遺症外来での血液検査にいつも引っかかることなかった腎臓、膵臓の数値が引っかかる。とか、エコーみたら胆のうに石とポリープできてる…。とか。
極めつけは謎の去年年末の気絶(一過性意識喪失)。
脳神経外科2回、心臓のほうかも?と循環器内科で精密検査、睡眠外来、婦人科と調べてもらいましたが、原因特定できず。
コロナ後遺症外来で「気絶するレベルのクラッシュはあるのか」と聞いてみたところ、「…あるね。自律神経ぶっ飛ぶ感じで。」と言われました。
しまった…気をつけて、動いたら寝る、動いたら寝る、でなんとかクラッシュせずにゆずの通院とかやりきってた気がしてたけど、後遺症クラッシュだったのかも…わわわわ😰💦
無意識はやっぱり命に関わることを抱えているので、緊張してたのでしょうね。
どの症状も全て聞かれるのは「なんか強いストレスありました?めちゃでてますね」…。
ありますね😭だって可愛い我が子が癌で余命2ヶ月って言われて突っ走ってきましたからね😭
めちゃそらストレスになるはずですよね。
でも、本当に気持ちのほうは一瞬わー😭💦ってことは何度かありましたけど、とっても楽しく看病してきたので…油断しました。
アニマルコミュニケーターさんとのセッションの時にも「おかん、ゆずのお世話、楽しいのよ😆」って伝えてもらったら「知ってる😽❤️」ってドヤ顔されました🤣🤣🤣
ゆずにも楽しいの伝わってるくらいなので、本当に表層意識は楽しい楽しい、ゆずいてくれて嬉しい嬉しい、ってやってこれたんだけど、体が置いてけぼりになってしまってたかもです。
経済的負担に頭悩まされてきたし、この体とゆずの体調と状況ゆえにお留守番難しくてお仕事のイベントとかも時短でやってたりしたので、悩みはたぶん沢山あったんだろうなぁ。
他人事🤣🤣🤣🤣
なんか、自分がよく「透明人間」になってしまうので、いまいちよくわからないのです。
でも、本当にゆずが余命宣告をどんどん突破していく姿みてられて嬉しいし毎日楽しいし、なんなら今まで以上に会話してて面白いっていう部分もあって、一層なかよしになってて…大変なことにフォーカスせずにこれた、という感じです。
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一緒に日向ぼっこしようと誘いにきます
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「あーーー!お待ちくださーい!」と、くんすこ通りこしてがぶーっ🤣💦
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おかんおかんおかんおかん…甘えん坊さん
これから、手術をするかどうか、という方たちがたぶんゆずの情報にたどり着くのだと思います。
問題は、扁平上皮癌の再発率や進行の早さだけではないです、正直いうと。
下アゴなら取れるタイミングならゆずのように取り切ることができるかもしれません。その時は、強いていえば「左右のリンパと唾液腺」もうちは取ったのがよかったかもです。
取ったら病理にだしますが、リンパ転移はなかったです。
リンパ転移の子もなかなかの数いらしたので、取ってしまうという先生の方針がよかったと思ってます。
唾液腺はよだれダラダラにならないための処置ですが、これもとても助かってます。
手術せずに、好きなもの沢山美味しく食べてもらって緩和ケアという選択肢も大切なことと思います。
無理して下アゴなくしても、うちの体験談サイトみていただけたらわかりますが、本当に長い時間、ゆずががんばってやっと舌が鍛えられていって食べれるようになったので、長期戦になりますし、残念ながら残した骨や、喉の奥に再発する子も沢山いました。
なにが正しいとかはないと思います。
私は自分のことを「透明人間」と書きましたが、それくらい自分を放り投げてしまうたちなので、ギリギリの生活でもまーいっかって感じできましたが、みなさまのご家庭の事情、状況、全て違う訳ですから、「これがいい」「これが悪い」はないと思ってます。
寛解までこれましたが、闘病は長生きするほど費用はかかる、という残酷な側面もあります。
そして寛解しても、下アゴがない、胃ろうがついているという愛猫の状況は続くので、それに合わせて暮らしていく必要もあります。
いずれは体が年齢を重ねてるので、全身麻酔ができない時がくると思います。
そのとき、胃ろうが外れてしまったら?
だからといって今すぐ外したとして、体が弱ってきたときに、強制給餌や投薬したいと思っても、「喉の奥」がありません。お口が全開になってるので、横から薬もごはんも逃げていってしまいます。誤飲の可能性も上がります。
術後の答えもまだ、私も見つけられずに日々想像しては行き詰まる、想像しては失敗する、という所にいます。
生き物と暮らしているので、それは健康な子でも同じ悩みかな、と思う自分もいます。
どんな子でも老猫になりますしね。
なので、沢山沢山、ご家族で話しあって、先生たちにアドバイスを求めて、うちのこの性格を考えながら、ご家族の手で答えを出していくしかありません。
ゆずの体験談が、少しでも参考になるなら嬉しいです。
うちが、手術を決断した決め手は
「ゆずの体が、下アゴ以外、まったく問題なくて元気だった。」
です。
12歳半で中身お元気と聞いて「まだ今じゃない(お別れ)」と感じて、瞬間的に心は決まりました。
そして
「赤ちゃんの時に1人で空腹で泣いてた子猫だったゆず。もう2度と、ゆずには食べることができない苦しみは与えない」
という軸があって、完治率の下がる「顎の一部と舌を残す、胃ろうつける」という形を選択しました。
私とゆずも、まだ道半ば。
少しでもただ楽しく美味しくのんびり暮らせるよう、これからも全力で考えてサポートしていきたいと思います。
人のほうもなかなか大変なので、ご家族で支えられる環境ならば、もっともっと素晴らしいサポートができるかもしれません。
車ですいすい通院できるだけでも猫さんの負担は激減すると思います。
悩める扁平上皮癌…。
参考になるといいなぁ。
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だってさ。
一番大変な当の本人が、こういう顔して楽しそうに暮らしてくれてるんです😂がんばっちゃうよねぇ、おかん🤣
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こんな毎日…楽しくないわけがない🤣🤣🤣