学習目標を立てるとは
仕事をしていても学習をしていても「目標」を立てることは重要だとよく言われます.
目標立てずして仕事や学習をすることは荒野をやみくもに歩くようなもので,仕事の目的や学習の目的がないと「なんのためにしているのか」がわからなくなり,歩みが止まってしまうから,と言われます.
だから目標を立てることは重要だといわれるのです.
ただ,目標の立て方には2種類あると考えられます.
それは
①定量的な目標の立て方
②定性的な目標の立て方
があります.
私は英語に関わっているため,それを例に実際にいくつか挙げていきたいと思います.
①定量的
● 次の6月に英検3級に合格する
● TOEICで800点取る
● 期末試験で80点取る
これらは具体的な目標設定にはなり,まだ段階を落としていくこともできる.
英検3級に合格するために,
- 3級の単語帳1000語を1週間で100語ずつ学び,10週間で1周を終わらせる.
- 過去問を毎日3ページずつ解く.
定量的な目標や歩みは,ゴールに向かっていく道しるべになり,信じて突き進めばきっと資格試験に合格しそうな感じがします.
②定性的
● 海外旅行で困らない英語力を身に着ける.
● レストランでスタッフと英語で楽しく会話をする.
定性的な目標や数値目標ではなく,本人の感覚によるところで「困らない」とはどれほどなのか「楽しく」とはどれほどなのか,スタッフがぶっきらぼうな人だったら「楽しく会話」はできなく,目標達成できない結果となり,がんばりが報われないこともありそうです.
そのため,定量的な目標に重きを置いて,
(1)「中学卒業までに英検3級を取ろう」
(2)「大学で留学したいのなら高校2年までに準1級を取って,高校3年のときにはTOEFL iBTで60-80点くらい取ろう」
など目標を立てることが正解なときもあります.
先ほどの目標設定であれば,(2)は「留学したい」という大きな目標が設定されているため準1級やTOEFL iBTなどのモチベーションは保たれそうです.
一方で,(1)の場合,「3級取得後の先は?準2級を取れってこと?」とそのずっと先の目標設定がないと嬉しさはあまり感じられないかもしれません.
そのため,自分が楽しくなる,ワクワクするような定性的な目標を掲げ,その下位層に定量的な目標を設定することが大切なのです.
例えば,企業が掲げる企業理念,いわゆるパーパスは定性的なことばで書かれていることが多いです.
こういった企業理念・パーパスは抽象的であり,この実現に向けて社員がどう働き,社会貢献していくか,そのために定性的な目標と定量的な目標が使われていくと,企業が成長し,社員のハピネスも高まることにつながります.
きっと生徒やお子様に「次のテストでは80点は取りなさいよ」と言ってしまいがちですが,そこにはその子に合わせた定性的な目標も加えて設定することに生徒・お子様のハピネスやモチベーション,やる気をあげられるヒントがあるのかもしれません.