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ウサギ仙人の子育て術⑥ 教育は未来への投資
前回ウサギ仙人(ウ仙)から奨学金に対する考え方を学んだ亀子であったが、
教育費一番優先は家族の未来への階段
ウ仙「前回は自分から奨学金を借りる話をしたな。今回は家族の未来を明るくする話じゃな」
亀子「ぜひ聞きたいです」
ウ仙「おぬしは家計の中で何を優先しとるんじゃ?」
亀子「うちはエンゲル係数が高い上に、家賃が高いんですよ」
ウ仙「もちろん食費も大事じゃな。安い物ばかり買って食べておると、健康を害するからのぅ。しかし子どもがいる家庭で一番優先すべきは教育費なんじゃ」
亀子「うちはまだ3歳なんですが」
ウ仙「もちろんこれからのことになってくるじゃろぅ。しかし今後、幼稚園・こども園や学校を選ぶときにも『できるだけ安い学費のところを』という考え方ではなく、教育費を一番に優先したほうがいいぞ」
亀子「そりゃいいところに通わせたいのはヤマヤマですが。お金のほうはなかなか・・・」
ウ仙「もちろん学費が高ければ、いい教育が受けられるかどうかはわからない。高校や大学だと学費の安い公立や国立のほうが学費の高い私立よりもいい教育を受けられるということもある」
亀子「うちはずっと公立に行ってくれたら、いいと思ってるんですが・・・」
ウ仙「
親が教育費を一番優先にしていると、子どもは自分で考えて親に負担をかけないようになってくる
んじゃ。金銭を通した愛とでも考えてもらうとわかりやすいかもな」
亀子「習いごとも通わせたいし、塾なんかもお金がかかってきたら、生活がそれだけになってしまいますよ。たまには美味しい物も食べたいし、遊びにも連れて行ってあげたいし・・・」
ウ仙「もちろん。
教育費と言っても、教育効果があるものに関しては教育費ととらえてもらったらよい
じゃろう。うちでは海外旅行を子どもの教育ととらえているから、お金がかかっても子どもを海外に連れていくんじゃよ」
亀子「なんでも教育費にできるじゃないですか。ディズニーランドやUSJに行くのも、教育費になりますね」
ウ仙「前回も言ったとおり、
自分が人生で子どもに何を伝えたいのかが大事
なんじゃよ。たとえばスポーツ選手としての生き方を伝えたいのであれば、お金をかけずにその辺の河原の草野球を見に行くのではなく、お金をかけてアメリカにわたって本場のMLBの野球を見せたほうがいいじゃろ」
亀子「大谷選手の二刀流を見たいですね」
ウ仙「ファンとしてミーハーに見るのであれば遊興費になるが、本物を見せてアスリートとしての振る舞いを学ばせるのであれば、
そこにかかるコストはすべて教育費になる
んじゃよ」
亀子「なるほど」
ウ仙「前回も話をしたが、わしの場合は海外を旅した経験が人生の役に立っているから、それを伝えるためのコストはすべて教育費なんじゃよ」
亀子「そういうことなんですね」
ウ仙「実は今回の話は
自分が人生を通じて子どもに伝えたいことに対するコストをケチっちゃいかん
という趣旨なんじゃ」
亀子「やっとわかりました」
ウ仙「そうすれば、家族の未来がどんどん拓けてくるんじゃよ」
亀子「『王様のレストラン』の千石さんじゃないですけど、『すばらしい!』」
ウ仙「この投稿の扉絵は、フランスのモン・サン・ミッシェルなんじゃがな。長女が幼稚園年長の時に連れて行ったんじゃ」
亀子「ドバイでスイカを取ってもらった娘さんですよね」
ウ仙「パリのモンパルナス駅からレンヌ駅まで2時間くらいTGVに乗るんじゃが、同じボックス席にいるフランス人女性を『退屈させたくない』と言って、折り紙を折り始めたんじゃよ。周りに座っていたフランス人たちもみんな集まってきて、注目されとった」
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亀子「うわー、すごいですね」
ウ仙「娘は今、中学生になったが、幼少期にこういう経験をしていると、どこに行っても人を楽しませようと工夫するようになったな。大人になってもこの経験は生きるじゃろ。この旅は前半ドバイにも行ったから、金がかかったが、長男も含めて、いい教育効果があったのじゃよ」
亀子「うちも見習いたいです」
ウ仙「鶴太郎くんが大きくなったら、うちの子どもたちと一緒に旅させればいいじゃろぅが、
まずは自分が何を伝えたいかを明確にすることが大事じゃな
」
亀子「しっかり考えます」
こうして亀子はレベルが上がった。
①教育費を優先していると、子どもが親に負担をかけなくなってくること
②教育費と言っても、教育効果のあるものは教育費ととらえる
③自分が人生を通じて子どもに伝えたいことにかかるコストをケチらない
という3点を覚えた。(つづく)