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「何もしない」ができない

最近は体調不良のためアルバイトのシフトを減らして頂いているので、休日がとても多いです。しかし今週は精神科・婦人科・歯科と通院中の診療科の診察日がすべて集約していたため、そんな中では少し貴重な、何もないお休みが先日ありました。

その日に私がしたことと言えば、

①軽いバレエとストレッチ
②手帳タイム(手帳3冊にそれぞれタスクや日記、考えなどを記入)
③荷物の整理
④役所関連の手続きについて調べる
⑤各所への払い込み
⑥各所へのメール
⑦家事(床掃除、トイレ掃除、食器洗い、シンクの掃除など)
⑧金銭状況の整理と管理
⑨英語の勉強
⑩手芸
⑪約5㎞の道のりを散歩
⑫買い物
⑬絵を描き完成させる

いやいや、活動しすぎ!これくらい活動的な方もいらっしゃるかもしれませんが、普段の私と比べると、明らかにやりすぎです。
今の私はと言うと、正直かなりきついです。反動が来ている感じでしょうか。全身が痛くて視界もおかしいし、少し気を抜くと怒涛の不安や恐怖が襲ってきます。

ただ、ここまでしてしまう気持ちもよくわかります。
全く何もしないでいると、自分が誰か、ここがどこで今がいつなのかわからなくなってしまうのです。そのために休日も仕事中も過剰なほど活動し、いずれ限界を超えると、完全に動けなくなってひどい鬱状態に陥ってしまいます。

おそらく今の私が不安や恐怖、フラッシュバック、パニック発作などに定期的に揺さぶられているのも、典型的にこの状態だと思います。何もできなくなってしまった自分は、「特定の誰か」として存在することがとても難しくなるのです。だから視界が大きくなったり小さくなったり、過去と今の区別がつかなくなって、自分では理解できないような根拠のない不安や恐怖が脳内に侵入してくるのでしょう。

このような傾向はかなり前からあり、「過集中」や「軽躁状態」と捉えられてきました。それに加えて、その後大きく落ち込み、幻聴や幻覚、根拠のない恐怖なども見られたことから、双極性障害や統合失調症に適応のある薬剤を処方され、一時期はあらゆる種類の薬を何錠も服用するという生活をしていました。
解離性障害は双極性障害や統合失調症などに比べるとおそらく専門の治療者も少ないですし、一般に「解離性障害」というワードのみでは、このようなアイデンティティの混乱から来る過剰適応の具体的な症例は見つけにくいのではないかと思います。

しかしここで問題とするべきなのは、おそらく「解離している」ことや「幻覚がある」こと、「過活動」なことといった表面的な症状ではなく、「根底にトラウマが横たわっている」ということだと思うのです。実際に、こうした症状は「トラウマ関連症状」と呼ばれ、解離性障害以外でも見られます。

トラウマや愛着の問題は決して日常からかけ離れたものではなく、私たちのすぐ近くに潜んでいるように感じます。わかりやすくて目立った症状でなくとも、ちょっとした原因不明の体調不良や「こうしたいのになぜかできない」「してはいけないとわかっているのにしてしまう」ようなアンビバレントな気持ちと行動には、思いがけず自分の知らないきっかけがあったりするのではないでしょうか。
「何もしない」ができないというのも、決して派手な症状ではありませんが、トラウマ関連疾患を持つ人にはありがちな状態、かつ社会生活を送るうえで障害になりやすい部分だと感じています。

いきなり「何もしない」はハードルが高いですが、「少し力を抜く」ために自分が実践していることを、いくつか挙げたいと思います。

筋弛緩法…力を抜きたい箇所(足や腕、首、目など)に思いっきり力を入れ、数秒キープしたあとストンと力を抜く。じんわりと温かさが広がっていく感覚に意識を向ける。
温かい紅茶を飲む…香りや温度に意識を集中させることによって、余計な考えの侵入やフラッシュバックを緩和することができる。
腹式呼吸…鼻から吸って口から吐くことを意識しながらゆっくりと呼吸する。手をお腹の上に置き、お腹が手の体温でじんわりと温まる様子や、ゆっくりと上下する感覚に意識を向けると良い。

これらは、カウンセラーさんに教えてもらったり日々生活する中で学んだりした対処法です。
一人でできるような対処法ではどうにもならないほど苦しい症状もたくさんありますが、何か起きてしまったときに「○○すれば大丈夫」がたくさんあればあるほど希望を持つことができるということも、また確かだなと気づかされる毎日です。

また投稿しますね。今日はこの辺で、ありがとうございました。

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