【12】家小人との会話
感動と嬉しさと驚きの中にいる私とは違って、
ケイはいたって普通にお菓子を食べながら、小人の様子を見ていた。
「ね。小人がママの真似をして遊んでいるということは…
ケイに小人が見えるだけじゃなくて…
小人もこっちの様子見てるの?」と聞くと
「うん。」と当たり前のように答えるケイ。
「え?どんな感じ?目があったりするわけ?」と聞くと
「ほとんどの小人は、しれっとしてるけど、たまにチラチラこっちを見て意識してるヤツもいる。」と。
「じゃぁ、ケイは小人に質問とかできるの?」
「うん。多分ね。」と。
その頃、各地で地震が頻繁に起きていた時期だったので、私はそのことを質問してほしかった。
エネルギー体の小人は、そういったエネルギーに敏感で、地震を予知できるのでは?と期待してケイに聞いてもらった。
するとケイが
「小人がね『そりゃぁ、起きるときは起きるよ地震くらい。』だって」と。
思ったような返事じゃなかったので
「え。いつ?とか、どこで?とかさぁ。」と言うと
ケイは私の方を見ないで、うんうん。と小人に頷いた様子をしながらこう言った。
「あのね『夜空に浮かんでる星。見たことあるでしょ?広ーい空に、ぽつりと浮かんでいる。星。ママは、自分たちがあの星と同じように、大きな宇宙の中にただ浮かんでいる【地球】
て星の上に生きてるって知ってる?』だって。」
「『変化し続けている宇宙の中に浮かぶ星だよ?そりゃ、地震くらい、いろんな時に、いろんな場所で起きるよ』だって。」
納得。
当たり前のことなのに、すっかり忘れていた。
私は、生活している中で、自分が今存在しているこの場所が『星』の上だということをすっかり忘れていた。