【34】スピリチュアル
『ちゃん』は、日に日にアップデートとやらが進み…
もう、また前みたいにこっちに来て。
ケイの体で過ごせるようになった。
ただ、前と違っていたのは…
アップデート後は。
『ちゃん』が来る来ないの主導権を、ケイが完全に持っていた。
ケイが寝ているからといって
『ちゃん』が勝手に来ないようにしている感じだった。
最近の、私の疲れている様子に、少し気付いていたケイは
「ね。今日、あいつ来ていい?来ないように言おうか?」
と聞くようになっていた。
「うーん。来ないでって言うの、ちょっとかわいそうだな。」
と迷うと
「なんでぇ。大丈夫。」
「あいつが落ち込むとかないって!
『じゃ!明日は?♪』って聞くだけだよ」
と言ってくれた。
そして、私はせっせとスマホで
【宇宙人】
【宇宙意識のこども】
【エネルギー体】
とか検索し、調べまくっていた。
【スピリチュアル】という分野を調べまくっていた。
でも…
これで、変な宗教とか、現実逃避してる人とか、闇の人物(誰?)とかに、のめり込んで…だまされたら…
もういよいよ。
本格的に【ヤバい人】になってしまう!
と、調べてるくせに、疑いまくっていた。
ほんとかな…と。
疑ってるのになんで調べる?
って思いながら…
幸い。
私には、小さい頃から夢の中で、
いろんなことを聞いてくるケイがいた。
【重要なのはリラックス】
これは、ケイが、
「究極はこれだよ」
とずっと言っていた言葉だったし。
ある時は
「夢の中にでてくる、大ミミズのような長老に
『今からは、巻き返しの時期じゃ』って言われた」
と私に報告してくれて
「わざとバラバラにして小さくしていった自分を、今度は拾い集めて大きくしていくって感じ」
と説明した。
小学生になって、語彙力もついた。
私が
「もし〇〇になったらいけないから気を付けて」
みたいなことを言うと
「ねぇ。いらないパラレルつくらないでよ」
なんて、私の知らなかった言葉まで使い出した。
「パラレルって何?」
「うーん。行先って感じ。」
「ケイが、遊ぼうって公園に行くとする。
めっちゃ楽しく遊ぶイメージして行くのに。
ママが『遊具で怪我しないようにね』と言って、
俺がそれ聞いて、少しでも(ケガしちゃうかな)って
怪我する自分をイメージしちゃったら、
そういう可能性のある行先まで作っちゃうってこと。」
「わかる?
まずは、イメージで行先は決まるんだから。」
なんてさらりと説明するのだった。
いつも、ケイのそういう話を、私はそれが真実だと感じていた。
だから、スピリチュアルで検索して、
ケイの言っていることと、同じようなことを言っている人を探していた。
もちろん。
以前ケイに言われた
【心の中に黒いエネルギー】を出す、
【自分は特別だと勘違いしている人】ではないか…
その人の雰囲気も注意深く見ていた。
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