体幹の力を100%キックに伝える極意 - たった1つの意識が泳ぎの分かれ道・・・
どうも、足ひれ社長のヨシです!
今日はいつもと違って、質問に回答するコーナーをやってみたいと思います!
しかも、めちゃくちゃタイムリーで、昨日、プールで質問を受けたことについて話します。
というのも、これは本当に基本の基の基なのに、わかってる人が少な過ぎてヤバいので、共有しておかないとと思って…笑
「どうしてもキックが強くならない...」
「いくら練習しても、深く蹴れない...」
「太ももがすぐにバテちゃう…」
こんな悩み、あなたも感じたことありませんか?
もしくは周りにそんな人いません?
私も現場でよく聞く声です。
実は昨日のレッスン、ビジターで参加してくれた大学生の選手からこの質問を受けたんです。
「なんかキックがペラペラしちゃうんです...もっと深く蹴り込みたいのに…どうしたらいいでしょう?」
フィンスイミング歴はもう5年以上になる選手。彼女でさえ、この悩みを抱えるんです。
でもこれって、私の中ではぶっちゃけ一番初めに教えることで、それくらい意外とめちゃくちゃシンプル。
きっと彼女は私の答えを聞いて驚いたことでしょう。なぜなら、これまで考えていた概念とまったく逆の言葉だったから。
実は、キックの問題の99%は、キックのフォームや力の入れ方以前の問題なんです。
本当の原因はここにあった
結論から言うと、「ペラペラになってしまう」「深く蹴れない」と相談された時に、私がなんて回答するかというと、
「それ、ペラペラのままで全然いいよ!」
「わざわざ深く蹴ろうとしなくて大丈夫!」
え?さすがにそれはないでしょ!
多くの人がそう思ったんじゃないですか?
ちゃんと順番に解説していきますね。
その前に、まず知っておきたいのが「骨盤後傾」という考え方。これは、お腹が引っ込むように、骨盤を後ろに傾ける姿勢のこと。
仰向けで寝転がった状態になると、腰と床の間に隙間ができますよね?その隙間を、腰を床にピタッと押し付けて潰しちゃうイメージですね。これが一番やりやすいからやってみてください。
この「骨盤後傾キープ」の姿勢が、強くできてないことが、実はすべての問題の根源といえるくらい大切なんです。
その理由は以下の3つです
骨盤が前傾してると、腹筋の力をじゅうぶんに発揮することができない
骨盤が前傾してると、「脚の付け根〜フィン」が上方向に向いてしまい、物理的に可動域が制限され、深いところまで足・フィンが届かない
前傾のままドルフィンキックなどで大きな負荷を発揮すると、腰椎が衝突しやすくなり、腰痛を引き起こすリスクが高まる
「そうは言っても、深く・強く蹴ることは必要なんじゃないですか?」
そんな疑問が浮かんだかもしれません。
もちろん、「深く蹴る」「強く蹴る」というのは、速く泳ぐために必要な要素です。実際、トップ選手はそうやって泳いでいます。
え?
ヨシさんヨシさん、さっきと言ってることが違うじゃないかって?
いいえ、ここには大きな違いがあります。
トップ選手も行う「深く蹴る」「強く蹴る」というのは、
"結果"であって、"方法"ではないんです!
例えば、「はい、じゃあ、とりあえず速く泳いでください!」と言われても、具体的な方法「How to」を伝えてくれなければ、できないのと同じです。
しかも、この「How toを教えない弊害」はとても厄介で、ただ、「わからない」だけならまだしも、わからないことによって、間違ったことを取り組み始めてしまったり、自己流の解釈をして取り返しのつかない癖が染み付いてしまったりにつながるんです…。
残念ながら、多くの現場では、この本質を理解せずに「深く!強く!」という、残念な指導が行われてるのが現状です。
あなたの周りはどうですか?
改善への具体的なステップ
では、具体的にどうすれば良いのか?
まずはステップ1、陸上での理解と実践を叩き込みましょう。
まずは骨盤後傾とは何かをきちんと理解する
⇒このブログを読んだら、ここはクリアできると思います骨盤が前傾している時と、後傾している時の力の入り具合を比較
⇒ここまでやってきた後傾の反対=「骨盤前傾」の感覚も知っておくことがポイント。なぜなら、正解の感覚と、不正解の感覚を知っておくことで、セルフチェックができるから。
ちなみに骨盤前傾は立ってる時に「 腰を反るよう」な姿勢です。足の動きとともに体感する
⇒仰向けで寝っ転がった姿勢でもいいので、誰かに足を軽く抑えてもらいましょう。そして、先ほどの後傾・前傾をした状態で、その足を押し返した時の、力の入り具合や感覚を覚えておきましょう。意識下で確実に
⇒ここまでを陸でマスターできたら、ようやく水の中で、ていねいに欲張らずにやっていきましょう!
次にステップ2、いよいよ水中での基本姿勢です。
けのびの状態で骨盤後傾を意識
⇒いきなり泳ぐのではなく、まずは壁を蹴ってけのびで進む中で、骨盤の後傾キープを意識しましょう。身体が伸び過ぎていると腹筋が引き伸ばされ、後傾になりにくくなってしまいます。けのびキックでの姿勢確認
⇒今度は優しくバタ足をつけていきましょう。バタ足をつけると多少は腰が前傾しやすくなったり、骨盤への意識が減りやすくなるので、引き続き骨盤後傾に意識を集中です。ゆっくりとしたキック練習
⇒バタ足でも意識出来るようになってきたら、ついに少しずつドルフィンキックにしていきましょう。この時に、いつもと同じようにドーン!と蹴ってしまうと、確実に骨盤は持ってかれるので、焦らず、欲張らずにそーっと。フォームの確認と修正
⇒可能であれば動画を撮ってみたり、コーチや仲間に見てもらって、できているか、できていないかを確認しましょう。
最後にステップ3、実践へ応用していきましょう。
低速での泳ぎ込み
⇒フォームを変えると、初めはぎこちなくなってしまうもの。スムーズかつ滑らかな動きになるよう、その中で骨盤後傾をキープさせる意識をやめないようにしましょう。徐々にスピードを上げる
⇒スピードが上がってきても意識ができるようになってきたら、ほぼほぼいい感じです。様々な動きや姿勢の中で骨盤後傾を意識
⇒泳ぎだけでなく、スタートやターン、陸トレでも骨盤後継をいつでも意識出来るようになることで、腹筋を使いたい時に、自由に使えるようになろう。継続的なフィードバックと修正
⇒慣れてきたと思っても、キックが強くなったり、疲れてくると、骨盤の意識は忘れがち。常に動画でチェックしておこう。
注意すべきポイント
❌ よくある間違い:
いきなり泳ぎの中で意識しようとする
力任せに深く蹴ろうとする
腰を反って骨盤が前傾している
段階を飛ばして進もうとする
⭕️ 正しいアプローチ:
確実な理解からスタート
段階的な練習の積み重ね
体感を大切にする
焦らず着実に進める
実際の効果
昨日も、この骨盤後傾を意識することで、選手の理解と感覚は大きく変わりました。
プールサイドでまず骨盤の使い方を確認し、前傾と後傾での力の入り具合の違いを体感。「後傾の方が確かに力が入りやすい!」という実感を得られた様子。
この体感をベースに、なぜ骨盤後傾が必要なのか、それによって何が変わるのか、すべての問題がどう解決されるのかを、もう一度確認。
理論と実践の両面からアプローチすることで、より深い理解と確実な改善につながるんです。
実践が鍵!
今回お伝えした内容は、理論の一部に過ぎません。
実際の上達には、必ず「実践との組み合わせ」が必要です!
このブログでは理論的な説明しかできないので、ここからはあなた次第!
今すぐ、ぜひお家で、プールで、実際に試してみてください。
特に大切なのは・・・
陸上での理解と実践
段階的なアプローチ
継続的な意識付け
これらを意識しながら、じっくりと取り組んでみてください。
そして、実践してみた感想や新しい質問・発見があれば、ぜひコメントで教えてください!
明日からの練習が、少し違って見えるはずです。
ということで、今回もここまで読んでくれてありがとうございました。
この内容、良かった!勉強になった!と思っていただけたら「スキ❤️」と「フォロー✅」、「シェア♻️」、「チップ💙」で応援していただければ嬉しいです...!
また、これからも他では聞けないトレーニングの紹介や泳ぎの解説を通して、読者の皆さんのお役に立てるような発信をしていきますので、「コメント欄」に「質問や気になる内容」を入力して教えてください!
それではまた次回お会いしましょう!
またね〜
フィンスイミングスペシャリスト
足ひれ社長 関野 義秀