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文學界
2022年12月12日 16:46
1 「国民の物語」としての「閉じていく物語」 三年ぶりとなる新作アニメーション映画『すずめの戸締まり』(二〇二二年)の公開に先立つこと一年前の二〇二一年一二月一五日、監督の新海誠は、最初の製作発表会見の席で、本作のコンセプトについて以下のように語っている。「扉を開いていく物語」ではなく、「扉を閉じていく物語」を作りたいということ。[…]僕たちの、少子高齢化が進んでいくようなこの国にとっては