読書感想文*アンナ・カレーニナという名のメンヘラ不倫女
ロシアの文豪トルストイが書く小説は小難しいかと思いきや、リョービンという名の登場人物が笑えるキャラとして描かれており、主役のアンナよりも好きになってしまった。
これは読んでもらった方が面白さが伝わるのだが、リョービンの恋愛話に始まり、失恋、身近な生と死、政治的な係り、社交界での振る舞い、至る所で天然を発揮するのである。
表題のアンナという夫人による若いイケメン将校との不倫恋愛は、突き詰めれば自分に酔いしれ精神不安定になった女が薬中となり自滅していくだけの物語なので、そっちの話は期待せず、ただただ、リョービンの話を楽しめば良いだけの小説なのである。
リョービンとアンナのターンが交互に書かれるプロットとなっているが、私は少なくとも、リョービンのターンに1回は抱腹絶倒していたほどだ。
小説を読了したのでいよいよ映画を鑑賞した。
映画の方はアンナの心情に寄り添う表現となっており、ロマンチックな仕上がりとなっていた。
劇場風味で工夫されており、長編が凝縮されているため先に小説を読んだ方がしっくりくると思う。
アンナ・カレーニナ (字幕版)
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