余剰9年---20
都合の良いウソでも側に落ちて安心することもある
例えば変化した距離感への戸惑いとか
真実ではないかもしれないその生暖かさとか
視線の流れつく先とか
半分無くした記憶は断片的な過去を滲ませる
優しさか、欲か。その曖昧さ、生暖かさが
いろんな記憶をぐちゃぐちゃにする
あなたがいてくれて良かったは本当だけど
わたしがあなたのためにはならないも本当だ
その優しさが本物だったとして
言葉の壁で理解に隔たりができることもある
人の本心なんて図り得ない奥の方で
ゆらゆら風に靡く炎と同じ悲しいけどきっと事実
逃げないで正面から体当たりできたら
きっと変わるんだろうな