余剰9年---21


この生暖かいやさしさがどうか、どうかほどけてしまいませんように


手の届くような空を切る距離感に目が覚める朝
ゆめまぼろしかのごとくこぼれ落ちた思考が
床で転がってこちらを見上げている

圧倒的に"愛されない"と思っていても
手にのこったあたたかさが記憶に新しくなったとき
"愛されたい"が捨てきれない虚しさが溢れてくる

どれが本当で、どこからがウソなのかか
全部本当か、全部嘘か
曖昧になれば、曖昧にすれば

やわらかすぎた日日は
強めの日差しのしたで霞んできえた

ほんとか、夢か、ウソか、幻想か
どこにも答えはなくていつもみたいに1日がはじまる




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