余剰9年---16


久しい温かさに泣きそうになった日


それでもくだらない過去を並べて
遠ざけるようにする癖がなおってないことに気づく
取り戻せない言葉たちを絨毯に
包まれた温かさで安堵する

届かないものの中で
答えを探さなきゃいけなくて
手をどれだけ伸ばしたって
掴めないことが山のようにあることを知る

変わらない日常の
たった少しの非日常が
進めていなかった部分を
少しずつ推し進める理由になるのかもしれない

物理的な冷たさが戻ったら
また少しずつこの温度に慣れていけばいい

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