余剰9年---22
あぁ、傷ついたのか。不意に理解したけれど
気づかなかったふりで、目を閉じる
気づいたのは深夜3時
雨粒のステップと澄みきれなかった空気の匂い
悲しいと言うより何度目かなと
大人になったつもりの少年は
きっと大きな声でこんなのへっちゃらさ
とつぶやく
ともだち 何て言葉にしばられて
しんゆう なんて呪いだとゆう
傷つかないための策略は
焦がれた先の関係をみないしらないふりをするために
手にできないとなげくのは
手を伸ばそうと試したとそう認めてほしいから
9年目の余剰が終わりを鳴らす
10がそこまでやってきて
すこしだけ手招きする
また気づかないふりをして
背を向けて眠る夜