余剰9年---15



さまざまなことに意味を求めすぎている気がする

割り切ったはずの感情が静かに波をたてている
どうでもいいのにどうでも良くないという
いかにも人間らしい感覚と共にぬるま湯の中で泡を吹く


ずっと言葉に囚われている
だれかの、知らない人の、そしてじぶんの

内側から溢れ出す 言葉に変えられない歪な塊と
言葉を意味を求めすぎる頭が 全くもって噛み合わない

手から少しずつ、でも絶え間なく溢れ落ちる
言葉や思考が拾いきれない川になって、海になる

コンタクトや眼鏡で見える補正をしないのは
単にめんどくさいだけでも見たくないものを見ないためでもなくて

見えることで見えすぎる
足元に広がる呪縛に気づかないふりをし続けるため
落とした大事な言葉に絶望しないための自己防衛

言葉は呼吸で水
お陰でずっと溺れてる

手を伸ばしたくなる光も
泥水みたいなぬるま湯のなかのわたしも
消えて溶けては 干からびていく

届かない世界に片足が浸かって
境界線は今日もあいまい

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