そんなんで人は死なない
2023年に入ってからずっとVaundyの踊り子を聞いています。
今年一年の目標は「休肝日」にしました。書き初めにも、しかとしたためました。「休肝日」ってただの名詞なので、そこに意志とか決意が汲み取れないことは理解しています。でも、「断酒」にすべきか「節酒」にすべきか、、とか色々考えあぐねた結果、書き初めの長い半紙には3文字くらいの方がバランスが良いし、一体「今年は休肝日を設けることにする」のか「今年一年が休肝日」なのか、自分でも全くもってよくわからないその塩梅が、年始時点の私の心情をとてもよく表していると思い、これに決定いたしました。
去年の12月後半に入ってから、クリスマスパーティーを3回くらいやって、忘年会と呼ばないまでも、時期迫る圧倒的な「暮」感の中、全力で一年を振り返りながら催された多数の飲み会に立ち向かった結果、12月31日に2022年最大の体調不良(急性胃腸炎)で激動の一年を終えました。予定では大晦日に墓参りをして、家族とすき焼きして、2022年を振り返るnoteでも書こうと思ってたのに、自分でもびっくりするくらいウンウン唸りながらベッドの上で悶え苦しんだ年越しでした。
苦しかったー!そこには音楽もダンスも笑いも一切なかった。友人も知人も同僚も家族も、何もない世界だった。吐き気と痛みと倦怠感とOS1だけだった。
高熱で全身が痛む中、薬に頼りたいけど、とはいえ解熱剤を飲む間隔が短すぎるのでは!?と真面目に悩んでいたときに姉から来たメッセージ、「もうロキソニンはいつ飲んでも平気だよ。そんなんで人は死なない」が、私にとって2022年の文学オブザイヤーです。
人はいつだって拠り所になる言葉を探している。
去年ラストスパートのパーティーや飲み会の一つ一つはすごく楽しくて、その思い出の大半は、くだらないことに全力で笑い、酒を浴びるように摂取し、大音量で歌って飛んだり跳ねたりする、という最高のもので、健康を取り戻した今、それらの愛おしい思い出について振り返りたいのはやまやまだけれど、幸せな時間を振り返るなんてサムいことをするのは性に合わない上に、もう1月5日になっちゃったので辞めます。それよりも、一人自宅のベッドの上で、胃腸炎と孤独に溺れ苦しんだ思い出の方が私にはよっぽど似合っている。
そして「休肝日」の真意がわからないまま、きっとまたやらかしてしまうであろう2023年、どうぞよろしく。